●鷲頭 広子さん (東海大学 文学部広報メディア学科4年)の話
「東海大学は平塚市と秦野市の境にあり、今までは秦野の人たちとの交流はあった。
今回、平塚のケーブルテレビ局とラジオ局と協力して番組を作ることになったので、
今まであまり縁のなかった平塚の地域の人と東海大学生の交流のきっかけになれば
と思い、番組制作が始まった」
VTR-1
放送当日。
この日のために、およそ3か月間準備をしてきました。
朝6時から始まったのが、ステージの組み立て。
業者さんに任せっきりにはせずに、学生たち自身が積極的にステージ作りに参加。
経験がない学生たちは業者さんに教わりながら、見よう見まねで、組み立てていきます。
小道具はすべて学生たちの手作り。今しがた完成したものばかり。
ステージマネージャーの玉枝勇樹さん(4年)は、小道具の出し入れを担当する重要な役割。
番組の総合司会に大抜てきされたのが、2年生の水口さやかさん。
4年生の石黒弘人さんとともに、2時間の生番組を進行させていくという大役を担います。
午前7時半、トラブル発生!
ステージは、リハーサルが始まる9時までには完成していなければなりません。一体何が・・・。
●鷲頭 広子さん (東海大学 文学部広報メディア学科4年)の話
「ステージの角度がつきすぎた。この角度からはカメラがうまく撮れない…」
急きょ、ステージの位置の向きを変えることに。
午前8時。本番まで、あと5時間。地元ケーブルテレビ局の中継車が到着。
ここでも、テレビ局の担当者にすべて任せるのではなく、
学生たちが協力して中継準備を進めていきます。
水島久光先生が、完成したばかりのセットの背景を持って現れました。
楽器やイスが、セッティングされはじめました。
音楽セッションのリハーサルがまもなく始まります。
午前8時45分、セッションに参加する平塚市民が集まってきました。
学生たちの熱意に賛同してくれた人たちです。中継は、地元のケーブルテレビ局。
そして音響ミキサーは、ラジオ局のスタッフが担当してくれました。
セッションに参加する平塚市民と東海大生、あわせて40人全員が集まったのは、
この日が初めて!生放送を直前に控え、しかも、ほとんどの皆さんがお互いに初対面。
緊張感、漂う中でのリハーサルが、およそ1時間続きました。
このリハーサルで修正部分が出てきました。
司会の水口さやかさんから、
シメのコメントを言う時の立ち位置とタイミングについての疑問です。
以前からリハーサルを行ってきましたが本番と同じステージに立つことで
はじめて分ったことです。音楽セッションの出演者担当の内藤亜希さん(2年)。
番組スタートまであと3時間。
その間に、緊張気味の出演者の気持ちをほぐす重要な役割を担います。
ステージではリハーサルが続いています。番組のフィナーレを飾る音楽セッション。
放送では4分間のVTRが流れている間に、40人分のイスや楽器、
マイクをセッティングしなくてはいけません。
生放送ならではの大変さです。
しかし、4分間ではとても無理なことが判明。
セッティング担当者の役割分担の問題なのでしょうか。
フロアディレクターの今村さん、ステージマネージャーの玉枝勇樹さんを呼び、
本番と同じようにやるようアドバイスしました。
生放送を直前に控えての独特の雰囲気のせいか、玉枝さん、ちょっとパニック状態。
結局、スタッフの数を増やして、この4分間に対応することにしました。
今まで学生の自主性に任せていましたがさすがに水島久光先生、
ここでフロアディレクターの今村宏和さんにアドバイス。
●水島 久光先生(東海大学 文学部広報メディア学科 助教授)のコメント
「イスは番組が始まる前に並べておく方が良い。そのほうが小道具担当の負担が軽くなる」
●今村 宏和さん (東海大学 文学部広報メディア学科3年)の話
「小道具係との詰めが甘かったため、カメラリハーサルがうまく出来なかった。
本番前にかなり不安を感じた。」
「今回は生放送の魅力にこだわってVTRを全体的に少なめにした。
日ごろから学生たちは番組制作に慣れていたため、当日は思っていたより
バタバタせずに進行出来たと思う。」
●木村 直樹さん (東海大学 文学部広報メディア学科4年)の話
「今回、テレビ、ラジオ、インターネットと各メディアを連携させて番組を制作した。
参加したおよそ
70人の学生たちのそれぞれの個性が生かせるよう、
当日の各学生たちの配置を考えるのに苦労した。」
VTR-2
11月3日。
生放送本番30分前。先生や学生たちは円陣を組んで気分を盛り上げます。
午後1時。平塚市民と東海大生たちの交流を深める2時間の生放送番組「ダイブ」がスタート!
最初のコーナー「PR争奪!クイズ!大・平・YO!」の出演者たちが、ステージに移動。
このコーナーでは、そのフレッシュさをかわれて1年生の木村香織さんが仕切ります。
このコーナーは、平塚市民と、東海大生が、それぞれに因んだ問題を出し合い、
交流を深めるのが狙い。ポイントを競い合って、より長く、自分のお店やサークルの
PRが出来るように競います。中継車担当の山本新太郎さんは2年生。
PRをする出演者をフルサイズで撮って欲しいと、テレビ局のスタッフに指示を出します。
そして山本さんの指示通り、フルサイズの画になりました。
物々交換をしながら、平塚の地域の人と交流を深めようとする「わらしべ平塚ウォーカー」チーム。
放送当日は、大学構内で活動していました。「わらしべ」チームは、2班に分かれているのですが、
そのうちの1班が素晴らしい品物をゲット!早速、ケータイで撮影。
撮った画像に原稿を加えて、ブログのセンターへ送ります。
そして、このブログで、物々交換の成果がすぐに報告され、
「わらしべ平塚ウォーカー」の活動がリアルタイムで平塚市民に届きます。
平塚市民に大学のサークルを体験してもらい、そこに生まれる交流や葛藤を紹介する
『大学を味わおう~青春を思い出せ』のコーナー。
この企画には、平塚の商店会の会長 平井保二郎さんが参加。
食料品と化粧品のお店を営み、地域活動にも積極的な平井さん。
その温厚で積極的な人柄で、学生たちともすぐに打ち解けました。
学生が自ら営業して決めたスポンサー。
企画から撮影まで全て自分たちでやったCMが放送されました。
大学構内を歩き回っていた「わらしべ平塚ウォーカー」チームが
本番中のステージに乱入!3日間にわたるこれまでの成果を発表。
平塚の街で物々交換を通じて市民との交流をかなり深めた様子。
テレビ出演直後のわらしべ隊。次に向かった先は大学構内にあるラジオ局のステージ。
このように、「わらしべ隊」はテレビ、ラジオ、ブログとマルチな活動を展開しました。
こちらは、テレビのメインステージ。4分間のVTRを流し、その間に音楽セッションの
準備を終えなければ、うまく放送時間内に収まらないことを気にしていました。
すでに、ステージ周辺ではセッションの準備が始まっています。
そして予定通りに4分間のVTRが流れました。
これは、平塚市民との交流に
思いを寄せる学生たちの、番組制作の様子をまとめたものです。
4分間のVTRが流れている間、ステージ周辺では、時間との闘いのなかで
セッションの準備があわただしく進められています。
番組のトリをかざるセッションが、時間ピッタリにスタート!
学生たちが街を歩き、ひとりひとり交渉して出演していただいた平塚市民の人たち。
この番組を通じての地域の人とのこのコラボレーションで、学生たちは、
新しい交流に確かな手ごたえを感じたようです。
●木村 香織さん (東海大学 文学部広報メディア学科1年)の話
「クイズコーナーの25分間でどれだけ平塚市民と学生たちが交流できるのか、を考えた。
クイズコーナーの最後で市民と学生が握手している姿を見て
確かに交流が始まっているんだなと感じた。」
●山本 新太郎さん(東海大学 文学部広報メディア学科2年)の話 「クイズコーナーの出演者探しとドキュメンタリーのVTR制作などを通じて
市民と触れ合うことが出来た。」
VTR-3
「学生と平塚の地域をつなぐ」学生たちの想いは、平塚市民に届いたのでしょうか?
●クイズに出演した加藤一郎さんのコメント
「学生たちの素直な意見がこれからの町づくりの参考になる。」
●クイズに出演した高橋勝久さんのコメント
「いいチャンスだった。これを機会に関係を太くしていきたいと感じた。」
●大学のサークル体験をした平井保二郎さんのコメント
「大学生にお願いして子供たちと遊んでもらう。地域の交流ということで気持ちよく了解してくれた。」
学生たちは、改めて反省会を行い、自分たちが作った番組を冷静に振り返りました。
●萩原浩介さん(東海大学 文学部広報メディア学科4年)のコメント
「各コーナー内では仲間意識はあったが、2時間の番組全体としての仲間意識がやや薄かったと思う。」
●清水和仁さん(東海大学 文学部広報メディア学科3年)のコメント
「クイズコーナーでは、予想外に出演者の皆さんが話してくれたため、7問用意していた問題が3問しか紹介出来なかった。もっと時間計算をシビアに考えるべきだと感じた。しかし市民と学生がたくさん話してくれたことはうれしい誤算だった。」
●石黒弘人さん(東海大学 文学部広報メディア学科4年)のコメント
「出演してくれた市民はともかく、今回出会ったけど出演しなかった市民へのフォローが甘かった。今後のことを考えるとそういう人たちもうまく関係をつなげていくべきだと思う。」
●水島 久光先生(東海大学 文学部広報メディア学科 助教授)のコメント
「メディアは本来、人と人をつなぐもの。これを今回の番組で実践しようと考えたが、
これがなかなか難しい。」
「テレビとは映像だけではない。もっと大きなシステムだと考えている。
学生たちにとって“これがテレビだ”と思えるイメージをそれぞれ持ってほしかった。
またはそのためのきっかけとなれば良いと期待した。」
●木村 直樹さん (東海大学 文学部広報メディア学科4年)の話
「ただ単にテレビ番組を制作するだけではなく、今回の活動を通じて平塚市民と
交流が出来て東海大学のことも市民に知ってもらえることが出来たことがうれしい。」
●鷲頭 広子さん (東海大学 文学部広報メディア学科4年)の話
「本番のとき、カメラマンに撮ってほしい画をうまく伝えられなかったのが残念。
来年は改善してほしい。」
●今村 宏和さん (東海大学 文学部広報メディア学科3年)の話
「平塚の市民と学生たちの交流、という点ではうまくいったと思うが、ひとつのテレビ番組として果たして面白かったのか、という点では疑問が残る。来年はもっと面白い番組を作りたい。」
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