● ● ● ● 11月5日 ● ● ● ●

司会 吉澤 一彦 (テレビ朝日アナウンサー)
島本 真衣 (テレビ朝日アナウンサー)
ゲスト 木村 寿行(放送番組審議会事務局 番組審査室長)

【放送内容】

今回から矢島悠子アナに代わって、今年入社の新人島本真衣アナが、この番組を担当します。よろしくお願い致します。
さて今回の番組は、第12回「PROGRESS賞」を受賞した素晴らしいドキュメンタリー4作品をご紹介。
「PROGRESS賞」は、テレビ朝日系列24社の放送番組審議委員会が、前年度の4月から今年3月までに放送された
番組の中から優秀な作品を選んだものです。この賞は、テレビ朝日系列24社の番組審議会委員が推奨する「最高の賞」
と位置づけられるもので、放送番組のより一層の質的向上、系列各局の制作力の向上をめざして制定されました。

※「PROGRESS」とは?
進歩・向上・成長を意味します。
番組制作者の日頃の努力を応援していこうというものです。


奨励賞

「白神の心〜ブナの森が育むもの〜」
制作 青森朝日放送


○番組内容
青森・秋田両県にまたがる白神山地が世界最大級のブナ原生林として
世界自然遺産に登録されたのが13年前。そのブナの森には、
およそ千年も前から狩りなどを行い、それを神様からの恵みとして暮らすマタギたちがいました。
しかし、さまざまな自然保護制度のもとで、その活動は大きく制約されることになったのです。
さらに、マタギが守りぬいてきた技や文化を受け継ぐ後継者の不在。
番組では、「最後の目屋マタギ」といわれる工藤さんを通して、自然と人間が
ひとつになって生きる意味や、現代社会の中で失われつつある大切なものを見直していきます。

●プロデューサー 成田照夫さんの話
「白神山地はマタギの人たちが守ってきた。
しかし、世界自然遺産へ登録後、自然保護という名のもとに、
地元住民を追い出してまで保護する価値はあるのか、問題提起していきたかった。」



奨励賞

「置き去りの難病認定〜幸美21歳 命を見つめて〜」
制作 北陸朝日放送


○番組内容
北岡幸美さんは、筋肉や腱が骨に変わっていく200万人に一人の病気、
「進行性化骨筋炎(FOP)」に侵されています。
同じ病気を持つ仲間と出会った幸美さんは、難病認定をしてもらうために、
ホームページを立ち上げました。
これがきっかけになりわずか半年あまりで、37万人もの署名が集まりました。
難病指定を認めてもらおうと、厚生労働省に救いを求めに行った幸美さんたち。
しかし皮肉にもその行政が厚い壁に。幸美さんは決してあきらめませんでした。
番組では、幸美さんの、命を見つめる1日、1日を通じて、置き去りにされた
「難病認定」の現状に迫っていきます。

●プロデューサー 村上敏明さんの話
「障害をかかえていても、こんなに元気に、こんなに明るく、
こんなに楽しそうに生きていけるんだ、ということを描きたかった。」



奨励賞

「テレメンタリー2005自立へのストローク〜手足に障害があっても〜」
制作 静岡朝日テレビ


○番組内容
生まれつき両手両足に大きな障害を抱えている高校生、
鈴木孝幸君が、 「おばあちゃん」と呼ぶ里親の小松さんの愛情を支えに、
水泳への挑戦、アテネ・パラリンピックへ出場。 大会では団体メドレーで見事銀メダルを獲得。
その後、大学受験、「おばあちゃん」の元を離れ、東京での一人暮らしなど
さまざまな経験しながら、 「障害をかかえた自分にできることが、きっとあるはずだ」と、
その答えを探し、自立していこうとする姿を追っています。

●プロデューサー 峰島孝斉さんの話
「訴えたいことは、2つ。
ひとつは、気持ちの持ちようで人生はどうにでも変わるのではないかと。
もうひとつは、人間が成長していく上では誰かの愛情が必要だということ。」



最優秀賞

「私を探して〜ロシアで育った日本人残留孤児〜」。
制作 九州朝日放送


○番組内容
戦争孤児として孤児院で育ったニーナ・イヴァーナ・ポリャンスカヤさん、
本当の名前はまだ分かっていません。
現在、モスクワで月1万円の障害者年金で暮らしています。
人生の転機が訪れたのは小学校高学年のころ。ある日ひとりの男性が やってきました。
そこで彼は、ニーナさんが、旧満州で助けられた日本人だということを告げます。
手がかりは、彼から渡されたわずか一枚の写真。
写真をもとに、両親のことを調べようとしましたが冷戦時代の厳しい環境のなかでは、
それはかなわぬ夢でした。絶望感から、自殺未遂、その後遺症で
身体障害者となってしまったニーナさん。しかし、ある日、突然予期せぬことが。
遺骨探しに訪れた日本人、副島(そえじま)さんとの出会いです。
その後の調査で、残留孤児と認定されたニーナさん。
肉親探しのため、初めて祖国日本へ帰国。日本での滞在をきっかけに、
あきらめていた人生に生きる喜びを見出し、
「私にも幸せがきた」と明るく語るまでになったニーナさんの心の動きを丹念に追っています。

●ディレクター 持留英樹さんの話
「最初は戦争がいかに人の人生を翻弄するか、というテーマで取材を始めたが、
彼女の強く生きている姿に感銘して、それも狙いの一つになりました。」


プログレス賞最優秀作品
制作 九州朝日放送
「私を探して〜ロシアで育った日本人残留孤児〜」
は、
12月30日(土)朝4時55分〜5時50分の放送予定です。



地デジ 新CM撮影

2011年、現在のアナログテレビが地上デジタル放送に完全移行いたします。
そして今年の12月1日がひとつの大きな節目になります。全国47都道府県、
すべての放送局で地上デジダル放送が開始されることになりました。
そのことをアピールするため、先日、新しいキャンペーンのための
テレビスポットの撮影が行われました。

全国の放送局から160名もの地デジ大使が大集合。
12月1日に全国47都道府県で、地上デジタル放送が開始、
それをアピールするためのテレビCMを制作することになったのです。
各地のテレビ局からこれだけ大勢のアナウンサーが集まったのは初めてのこと。
撮影は、都内ホテルの巨大なホール。地デジ大使たちは、
アクションを交えながら、地デジの歌「みんなで地デジ」を合唱します。
この歌は、CM用に作られたオリジナルソング。
今回は、地デジならではのメリットのひとつである、「地域情報の充実」も伝えるために、
全国版のほかに各地域の地デジ大使を中心にすえたテレビスポットを、
32バージョン制作することになりました。

※このCMは現在放送中です。



番組では、テレビをご覧の皆さまからのお問い合わせ、ご要望をお待ちしています。

次回の放送は、11月19日(日)の予定です。