● ● ● ● 8月6日 ● ● ● ●

司会 吉澤 一彦 (テレビ朝日アナウンサー)
矢島 悠子 (テレビ朝日アナウンサー)

放送内容
今回は、視聴者の皆さまから寄せられた疑問や、ご質問にお答えしていきます。



スタジオ1


質問1

インターネットなどさまざまなメディアの時代になりましたが、テレビを作っている人たちは、今、
メディアとしての役割をどんな風に受けとめて番組を作っているのでしょうか? (30代自営業の男性)


吉澤:私がこの世界に入って30年。テレビを取り巻く環境は、大きく変わりました。
先日、テレビ番組制作者も参加し、テレビについて考えるシンポジウムが、開催されました。

VTR(1)

放送倫理・番組向上機構(BPO)が、「テレビ制作者たちはいま。放送と公共性を考える」というテーマで
公開シンポジュウムを開きました。司会は、作家の吉岡忍さん。
パネラーとして各テレビ局の制作に関わる方々が参加し、テレビについての考えや思いを語りあいました。
コラムニストの天野祐吉さんは、メディアが果たす役割についてこんな意見を。

●コラムニスト 天野さんの話
「ジャーナリズムは、世の中の見張り屋。360度開放されていないと困る…。」
ワイドショーを制作する千葉さんは、反響の多かった神戸児童殺傷事件報道を例に、視聴者とテレビとの関係を語りました。

●日本テレビ 千葉さんの話
「時代のスピードが速くて、今、起きていることを、みんなで確認しあいたい、 議論したいという場がテレビではないか。」


ニュース番組を作っている角南さんは、人権やプライバシーの問題について、次のような意見を述べました。
●テレビ朝日 角南さんの話
「被害者報道では、人権、プライバシーについて、視聴者の厳しい目がある。
匿名報道にせよという意見もあるが、被害者への取材から警察の怠慢や捜査ミスを暴くことも出来る。」


テレビの持つ公共的な責任について。

●天野さんの話
「何を伝えたか、ということよりも、何を伝えなかったか、ということが公共性の 責任という意味で大きい。」

その他にも、「多様性こそが放送の公共性であり、オリジナリティーが失われることが最も憂うべきことだ」などの意見が出ました。


スタジオ2


質問2

先日、偶然、銀座で地上デジタル放送のイベントをちらりと見かけました。
風船を飛ばすなど華やかな催しだったようですが、あれは何のイベントだったのですか? (20代 OL)


吉澤:この方が見たイベントは、7月24日ですね。
矢島:そうなんです、この7月24日に関係するイベントだったんです。

VTR(2)

Xデーは、2011年7月24日!この日アナログ放送が全て終了、テレビ放送は地上デジタルへと切り替わります。
7月24日、地上デジタル放送完全移行までちょうど5年となったこの日、総務省でカウントダウンセレモニー」が、行われました。
竹中総務大臣、地上デジタル推進大使の面々が出席。カウントダウンボードが設置されているのは、銀座の数寄屋橋です。
序幕の瞬間。風船に覆われていた「カウントダウンボード」が現れました。
草薙剛さんの笑顔とともに、地上デジタル放送のカウントダウンボードが銀座の新しい顔となりました。



スタジオ3

吉澤:現在テレビ朝日は、アナログ放送は10チャンネル、地上デジタル放送は5チャンネルで放送しています。
2011年7月24日には、アナログ放送を終了させていただきます。

視聴者の皆さんのご理解とご協力をお願いいたします。


質問3

遊び盛りの子供が夏休みに入り、毎日の天気予報がとても役立っています。
天気予報の番組はどうやって作っているのですか?
 (30代主婦)


吉澤:先月、大雨の被害が各地で続きました。不測の事態に備える意味でも、天気予報の重要性はどんどん高まってきてます。
矢島:お問い合わせにあった天気予報の番組をどのようにして作っているかをお伝えしましょう。


VTR(3)

●サブタイトル 「天気予報の出来るまで」


毎日の暮らしに欠かすことの出来ない天気予報。さまざまな災害への対策にも大切な情報です。
本格的な台風シーズンを迎え、毎日のお天気が気になります。
そこでテレビ朝日では、どのようにして天気予報をお伝えしているかをご紹介しましょう。

気象予報士の今村涼子さん。
月曜日から金曜日まで放送されている夕方のニュース番組「スーパーJチャンネル」の
お天気コーナーを担当し、分かりやすい解説で人気です。

テレビ朝日社内にあるウエザーセンター。
気象庁や、気象予報会社「ウェザーニューズ」からのデータを元に、放送される全ての天気予報のニュースがここで作られています。

午前10時半。出社した今村さんは、すぐにこのウェザーセンターで、気象データをチェック。
気象庁の最新データは、午前5時に発表されています。
今村さんの仕事は、まず気象庁とウェザーニューズの気象データを読み解くことから始まります。


データをどう生かしていくのか。今村さんのやり方は。

●今村さんの話
「自分のなかで決める。納得できるものがあれば気象庁のデータを加味していく。自分の中で予測が固まっていればこれで行こうと。」

午後1時。スタッフが集まって構成会議。
この日のスーパーJチャンネルの内容は、記録的豪雨による長野県の土砂災害を大きく扱うことになりました。
今村さんは急きょ、通常のお天気コーナーの他に長野県の集中豪雨のニュースにも出演、解説することになりました。
今村さんが立てた構成内容に合わせて、どんな映像や天気図を使うか、ディレクターと相談して決めていきます。
長野県をはじめとする各地では、今村さんは、記録的な降水量を表現するために、最後は濁流の映像でまとめます。

豪雨のニュースを担当する大原ディレクター。
ニュースの構成が決まると、今村さんの選んだデータ図を元に、
ウェザーセンター内のCG制作スタッフにCGの発注。
天竜川の水位の急激な上昇を示すデータ図は放送の中で紹介される予定です。

「スーパーJチャンネル」の天気予報は、バーチャルCGを使い、
視聴者の方により分りやすく視覚的にも興味を持って頂けるように伝えています。

午後1時半。おにぎり片手に、刻々と変わる気象データのチェック。
豪雨関連ニュースに出演が決まったため、満足に食事をとる時間がなくなってしまいました。

気象庁が午後に発表した新しいデータが届きました。
このデータを元に原稿の作成に取り掛かります。この日は、前日に台風5号が発生。
停滞していた梅雨前線をこの台風が刺激、日本海側を中心に記録的な豪雨が続いていました。
その台風の進路もCGで紹介することに。

梅雨前線の動きと雨の予想をまとめ、CGの原稿を作らなければなりません。
今村さんの原稿をもとに、ウェザーセンターのCGスタッフが放送用の映像を作ります。

そして、「お天気コーナー」の阿部ディレクターとはお天気コーナーで使う映像を相談しながら決めていきます。

今村さん、ようやくニュース原稿作成にとりかかりました。コメントは全部自分で書きます。

随時更新されるウェザーニューズ社のデータをくまなくチェックし、雲の流れを予測していきます。

午後4時35分。出演のためのメイクや着替えも済ませて今度はお天気コーナーで紹介するCG原稿作り。
放送ギリギリまで作業は、続きます。

放送まであと20分。最後まで最新情報にこだわります。関東地方の明日の予報ができあがりました。
すぐに、CGチームに発注し、制作にとりかからなければなりません!
予報が確定するのは、放送ぎりぎりの場合が多いので、ひな型に決まった天気マークをはめ込めるようにしてあります。

今村さんは、ニュース原稿の読み合わせ。
作ったニュース原稿が時間内におさまるかどうか、チェック。
番組は、もう始まっています。本番の合間に、メインキャスターの小宮さんと 打ち合わせ。
ニュースサブでは阿部、大原ディレクターが協力して進行の指示や紹介する予定の
CGに、漏れやミスがないか、確認していきます。

まず「記録的豪雨」を伝えるニュースが始まりました。
豪雨のニュースが終わった後にも、レギュラーのお天気コーナーがすぐに控えています。
ニュースサブでは、阿部ディレクターが今村さんのコメントに合わせて
映像が適切に切り替りかわっているかチェック。

午後6時57分。放送も無事終了。今村さんに、天気予報の仕事の魅力について 聞きました。


●今村さんの話
「自然相手ですが、今までの経験や知識を駆使し、未来の天気が見えてくる時が ある。その時はとても快感です。」


スタジオ4


矢島:私も木曜日と金曜日一緒にお仕事させて頂いてますが、こんなに時間がかかっているとは知りませんでした・・
吉澤:天気予報は、視聴者の皆さんの生活に直接関わっていく情報ですから、本当にやりがいのある仕事。


質問4

アナウンサーの方たちの舞台を毎年楽しみにしています。
昨年は中止になり、残念でしたが、今年はどんな舞台になるのでしょうか? (22歳の女子大生)

吉澤:9月の公演に向けて着々と準備が進んでいますので、その様子をちょっとご紹介しましょう。

VTR(4)

テレビ朝日アナウンサー総出演の舞台「VOICE」は、昨年、公演直前に中止。
しかし、あれから1年。「VOICE5リターンズ」として再び帰ってきました。
制作発表会見では、武内、河野、堂アナウンサーが、なんとウエディングドレス姿で登場!
バージョンアップした今回のテーマは「愛」。舞台上で展開する喜怒哀楽。
思いもよらぬどんでん返し。いったいどんな舞台になるのでしょうか。
台本読み合わせ初日。集まったアナウンサーはおよそ30名。
こんなに仲間が集まる事なんて滅多にないことなのです。
監督は、「サトラレ」など数々のドラマを手がけてきたテレビ朝日の田村直己。

テレ朝アナ総出演 ~VOICE5リターンズ~

公演日時: 9月23日(土) 24日(日) 
場所: 草月ホール
料金: 全席指定 4,000円


■ テレビ朝日から夏休み 「子供たちの体験授業」のお知らせ

去年に続いて行われるのは、「この夏、最大の体験授業 tv asahiのtv asobi(テレビあそび)」。
テレビの番組ってどうやって作られているの?テレビ局ってどんな人たちが働いているの?
子供たちの色んな「?」にお答えします。
ニュース作りや記者体験、アニメ作りや最新のCG技術の体験まで、遊びながらいろんなことを学べます。
先生は、全員がテレビのプロばかりです。
みなさんどんどん来てください。

「この夏、最大の体験授業tv asahiの tv asobi(テレビあそび)」
日時: 8月11日(金)から13日(日)の3日間
場所: テレビ朝日(六本木ヒルズ)
入場無料



《第472回 放送番組審議会からの報告》
7月14日に開催された放送番組審議会では、
「放送番組全般」について審議され、次のような意見が出ました。

テレビ朝日のバラエティは、人間の深層心理をよくつかんでいて、  視聴率的にも健闘している。
朝のワイドショーは、もう少し見せ方を工夫できないか。 「TVタックル」はよいお手本だ。
テレビ朝日のドラマに出たいという俳優が増えてきた。これはテレビ朝日が制作力をつけてきた証拠。
すぐれた才能の記者を育てるためのマニュアルは無い。
優秀な記者について“見よう見まね”で職人的なセンスを磨くしかない。
ニュースを深めるのは、人づくり。


《テレビ朝日からのお知らせ》
2011年7月24日には現在のアナログ放送が終了し、デジタル放送へ完全に移行します。
デジタル放送ではテレビ朝日は5チャンネルです。



番組では、テレビをご覧の皆さまからのお問い合わせ、ご要望をお待ちしています。

次回の放送は、8月20日(日)の予定です。