● ● ● ● 7月3日 ● ● ● ●

司会 吉澤 一彦 アナウンサー
上宮 菜々子アナウンサー
スタジオ出演  小守谷 慶太くん(千葉大学教育学部附属小学校元6年3組)
村岡 咲希さん (千葉大学教育学部附属小学校元6年3組)
佐藤 麗美さん (千葉大学教育学部附属小学校元6年3組)
向井 浩二先生 (千葉大学教育学部附属小学校元6年3組担任)
藤川 大祐助教授(千葉大学教育学部)


【放送内容】
千葉大学教育学部附属小学校6年3組の生徒たちが、地元商店街の活性化の為のPR番組を制作する様子をお伝えするシリーズの最終回です。 (第1回は2月6日放送 第2回は3月6日放送 第3回は4月17日放送 第4回は5月22日放送)
ついに、5グループの作品が完成しました。彼らの作品を紹介しながら皆さんの感想,意見を聞きます。ゲストは元6年3組の子供たち、元担任の先生そしてメディアリテラシーの研究に取り組んでいる大学助教授に来ていただきました。


前回までの様子
千葉大学教育学部附属小学校6年3組の子供たちは、地元の商店街の人たちに依頼されて商店街を活性化するためのPR番組を作ることになりました。依頼主は、千葉大学の敷地に隣接する「ゆりの木商店街」の元会長 海保 真さん。「商店街として一度も発展したことがない。このさびしい街を、いい街にしたい」と、地元の若い力に期待しています。

PR番組制作の依頼を受けて、子供たちは5つの班を作りました。テーマも自分たちが決め、プロデューサー、ディレクター、カメラマンなどの役割も分担しました。「ゆりの木商店街」のリサーチ、「商店街」の方々や担任の向井先生の前で「番組内容」のプレゼンテーション、撮影に入る前に行われたプロのカメラマンやアナウンサーの講義、3日間の撮影、そして編集、ナレーション録りなどの最終仕上げなど・・・4ヶ月間に渡る制作期間を経てついに5つの作品が完成しました。

今回はその5つの作品をフルバージョンで紹介します。


(1)

「畳屋さんに密着」チームの作品
“榎本畳店”の主人、榎本英夫さんに畳を作るときのこだわり、良い畳を作るための工夫、畳の魅力を聞いたり、レポーターが畳に実際に寝て感想を言う。河久保君がピアノで作曲した畳屋さんのオリジナル曲も注目です。



(2)

「憩いの空間“コーヒーショップ 古時計”」チームの作品
“古時計”のマスターにお店の魅力やコーヒーのこだわりを聞いたり、こだわりのアンティークなインテリアを紹介。


・「憩いの空間“コーヒーショップ 古時計”」チームでディレクターを担当した佐藤 麗美さんの話
「プロデューサーに頼るばかりではいけないと思い、現場監督として撮影現場ではみんなをまとめるよう努めた。撮影がうまくいかなかったときには映像をチェックして撮り直したりした。大変だったけどすごくやりがいのある仕事で今はやって良かったと思っています」

・向井先生の話
「畳屋さんの魅力は、何といっても畳職人である榎本さんの強烈なキャラクター。榎本さんの職人気質を是非子供たちにも感じてほしかった。カメラマンが榎本さんの迫力に負けずにしっかりと追ってその魅力をうまく引き出していたのが良かった」

・千葉大学 教育学部 藤川 大祐 助教授の話
「メディアは、“人間対人間”という部分が大きいと思っています。人間ときちんと接することが出来ないと良い表現が出来ない。そういう意味でこの2つの作品はコーヒーショップのマスター、畳屋さんのご主人とうまくコミュニケーションをとってその魅力を映像できちんと表現できたと思いました。」



(3)

「ゆりの木商店街のおしゃれなショップ紹介」チームの作品
お花屋さん“エゼ”とハンドメイドのかばん屋さん“ジロー”の教室風景を中心にお店の魅力に迫ります。



(4)

「グルメリポート」チームの作品
皿うどん屋さん“ぎやまん亭”とパスタの“壁の穴”自慢の料理をリポーターが実際に食べてその美味しさをリポートする。


・「グルメリポート」チームでリポーターを担当した村岡 咲希さんの話
「取材した2つのお店ともこだわりがあってその魅力をきちんとリポートするのは大変だった。自分としては結果的にうまくその魅力を出せたかな、と思いました。」

・ 向井先生の話
「最初に紹介した2つの作品は、“登場人物の魅力”がポイントだったが、今回の2つの作品は“お店そのものの魅力”がポイント。作品的にそれぞれのお店の魅力がよく出ていたと思う」


(5)

「ゆりの木商店街・全体PR」チームの作品
“ゆりの木商店街”を商店街元会長の海保さんと商店街を歩きその魅力を紹介してもらう。


・「ゆりの木商店街・全体PR」チームでプロデューサーを担当した小守谷 慶太くんの話
「プロデューサーとしてみんなをまとめること、番組制作がうまく進んでいるのかスケジュールを管理することがとても大変でした。いざ撮影現場に行くと良い作品を作ろう!という思いが個人的に強く出すぎてしまい役割分担を忘れてディレクターの仕事を自分がやってしまい、チームを混乱させてしまった。」

・向井先生の話
「このチームは、制作過程でいろいろなトラブルが発生したけど最終的にはチームがまとまって、その結果良い作品が出来上がることを期待して応援していた。最終的にはチームにまとまりが出来てうまくいったと思う」




完成した5つの作品は、依頼主である「ゆりの木商店街」の人たちに実際に見ていただきました。
商店街の人たちは小学生が作った作品の仕上がりにとても驚いているようでした。

・番組に出演した海保 真さん(ゆりの木商店街元会長)の話
「よくここまで仕上げたなと思います。心から私は感謝しています。子供たちにはまた頑張れよ!という気持ちです。」

・番組に出演した榎本 英夫さん(榎本畳店)の話
「作品を見てビックリした。“これ私ですよ”ってぜひ自分の家族に見せたい。意外とイイ男だった、俺が(笑)ありがとうございます。」

・村岡 咲希さんの話
「喜んでもらえてよかった」

・佐藤 麗美さんの話

「番組制作をしてよかった」

・小守谷 慶太くんの話
「協力してくれた海保さんに喜んでもらえたのはうれしいし、この先“ゆりの木商店街”にも人出が増えてにぎやかになってくれたら自分としてはうれしい」

・向井先生の話
「商店街の人たちの笑顔を見ていて、このプロジェクトをやって本当に良かったなあ、と思いました」

・千葉大学 教育学部 藤川 大祐 助教授の話

「今回、子供たちには本気でメディアと向き合ってもらいたいと思っていました。子供たちは積極的に商店街の人たちと関わり、試行錯誤しながらも結果良い作品が出来上がった。その後、商店街の海保さんに千葉大に来てもらい講義をしてもらったり、小学校の後輩が別のプロジェクトで商店街を訪ねたり、番組作りを通して現在では地元の商店街と小学校と大学とのそれぞれの関係が深まってきたかなあと感じています。」


放送番組審議会からの報告》
6月2日に開催されたテレビ朝日系列24社放送番組審議会委員代表者会議では、「青少年に対する放送の責任」についてと「有事法制、人権擁護法制などの放送の責任」について委員代表者からの意見発表が行われました。

<青少年に対する放送の責任について>
推薦番組は家族向けがほとんど、子供向けの良い番組を積極的に制作してもらいたい。
テレビ朝日が先鞭をつけた出前授業の定着を。
早い時期から情報を読み解く力を教えることが必要、家族で話し合える番組を見たい。

<有事法制、人権擁護法制などと放送の自由について>
有事法制はわかりにくい、放送業界だけの問題にとどまっているため市民との間に温度差がある。分りやすく説明してほしい。
有事の緊急性、有事法制の全体像が見えてこない。絶えず注意が必要。


上宮奈々子アナウンサーは今回の放送をもって番組を卒業します。

・上宮アナウンサーの話
「番組に携わって1年間。まだまだ学び足りない、というのが正直な感想です。今までありがとうございました。」



次回の放送は、7月17日(日)の予定です。