※ BPO(放送倫理・番組向上機構)とは NHKと(社)日本民間放送連盟が設置した機関です。放送による言論・表現の自由を確保しながら、視聴者の基本的人権を擁護するため、放送への苦情、特に人権や青少年と放送の問題に対して、自主的に、独立した第3者の立場から迅速・的確に、正確な放送と放送倫理の高揚に寄与することを目的にしています。
今回紹介する4つの中学校の生徒達は、このフォーラムにて、事前に総合学習や国語の時間を利用し制作した3分ほどのビデオを会場で上映しました。上映後、制作意図や体験談を発表し、司会者やNHK,民放キー5局の制作者を交えて中学生たちと討論しました。 <千葉大学教育学部助教授 藤川大祐氏 コメント要約> 「これまでのメディアリテラシー教育は、視聴者としてテレビ番組をどう分析するかということに主眼が置かれていたが、このフォーラムでは、生徒達が実際にビデオ作品を作ってみて、テレビの見方がどう変わってくるかということが、1つのテーマとなっている」
船橋市立三田中学校 「歩き出した三田中」
1クラスを6つのグループに分け、それぞれが独自にテーマを決めて30秒の学校紹介CMを制作し、これをつないで1つの作品に仕上げた。学校の行事や授業風景をモチーフにするのを禁止して、グループの独自性を引き出すことを狙った。
最初は学校の1日の生活を追う構成を立てていましたが、あれもこれも詰め込み過ぎてポイントがはっきりしませんでした。 そこで、今回ビデオ作りに参加した生徒達は、全校生徒に高円寺中学校のイメージをアンケートで聞いてみることにしました。 すると、「高円寺の阿波踊り」が大多数を占めました。実は、高円寺中学校では、今年から杉並区で初めて「阿波踊り」に学校活動として取り組むことになったのです。生徒達は、これをテーマにすることに決めました。 「阿波踊り」の練習は、踊りのレベルに合わせ、3つのグループに分かれて行われる予定でした。ビデオ班は、練習風景に密着し、1番レベルの低いグループのメンバーの踊りが上手になっていく過程を柱にしながら、インタビューや他の学校生活をちりばめたドキュメンタリータッチの構成を立てました。
※「高円寺の阿波踊り」 高円寺では、およそ50年程前、徳島県の「阿波踊り」を街の活性化を目指し、お祭りとして取り入れた。今では区民に大人気の夏の1大イベントとしてすっかり定着している。
杉並区立高円寺中学校 岩谷俊行校長 「撮った映像がそのまま作品として成立するわけではないので、編集を通じて、見せる部分を意図を持って選ぶことが、良い勉強になったのではないか。今後の生徒達の日常の行動にも影響があるとみている。生徒達は今回の活動を通じて、受け手としてテレビを見ているだけではわからないことが経験できた」
「放送番組全般」について