6月1日

スタジオ : 吉澤一彦アナウンサー
市川寛子アナウンサー



【放送内容】


今回はテレビ局の新入社員たちの研修、仕事の様子を通してテレビの仕事を紹介します。

「アシスタントディレクター」山内智未の場合

今年入社。
会社全体の研修、営業研修、などを経て番組に配属され、3週間が経つ。
「スーパーモーニング」には、多くのスタッフがいる。
曜日ごと、コーナーごとに別れて16人のADが所属、各ディレクターの補佐をする。

山内智未は「火曜日班」を担当。
月曜日出社後はその日の放送終了まで、月曜日班の手伝いをする。


午前7:00
出社。スタッフルームへ新聞を運び、仕分けをする。
ADの仕事内容がビッシリと書かれた「ADマニュアル」。
それを参考にしながら1日の仕事の流れを覚える。

放送前「編集室」
放送ギリギリまで続く編集作業の手伝い。
主な仕事はテロップの発注。
テロップの原稿はコンピューター入力のため、マークシート方式で発注する。
その用紙の記入と申し込みをするのがADの仕事。
この番組は生放送のため、これらのテロップは放送中に生画面に付けられていく。
そのため、順番や誤字のチェックが重要。

放送中
曜日担当ではないため、放送以外の仕事にまわる。
「VTR」と「原稿」の整理。
この日に放送された「VTR」と「原稿」を各担当ディレクターより回収、整理し保管しておくようにと、先輩ディレクターより指示を受ける。

午前9:20
番組最後に放送する最新ニュースの原稿を取りに報道フロアに行く。
受け取った原稿は「スタジオ」と「サブ」(副調整室)へ持っていく。

本日の放送についての「作業」終了。

午後1:00
スタッフルームにて昼食。
食後、明日の放送準備にとりかかる。
放送する可能性の高い出来事に関連した新聞記事のコピー、報道素材テープ取り寄せのための書類作成・・・などの作業が続く。

深夜2:00
火曜日に使用する予定の報道素材テープの確認。
番組内で必要なフリップを美術センターに発注。

午前3:00
今日の放送のスタッフ表が貼り出される。
「初のフロア」を担当することになった。
先輩よりアドバイスを受ける。出演者に番組の進行状況を伝えるのがフロアの役割。

午前6:00(放送2時間前)
番組進行表をタイムキーパーに確認してもらう。

本番直前
スタジオにて「フロア」作業の準備。先輩の動きを見ながら準備を進める。
出演者に時間を伝えるのが、1番重要な仕事。
スタジオ内ではチーフディレクターの指示で動く。

本番中
出演者に残り時間を伝えたり、進行の合間に出演者に飲み物を出したり・・・と大忙し。
無事、放送終了。




「社会部記者」村上由美子の場合

入社3年目。警視庁記者クラブ配属1年目。


早朝5:00
新宿「歌舞伎町」。
昨日、「不法滞在者の一斉摘発が行われる」との情報をつかみ取材するために現場に向かう。
現地でカメラスタッフと合流、打ち合わせをし、瞬間を待つ。
捜査員の姿を探す。
捜査員を発見。摘発の瞬間を狙うべく集団の先頭に走り、カメラの準備をする。

早朝5:30
摘発開始。実況しながらの撮影も開始。

午前6:30
捜査開始から1時間。不法滞在者たちの連行が始まる。自らのカメラも回しながら実況。
警察のバスが動き出すまでリポートを続け、この現場は終了。

このような取材がない通常の日は「朝回り」をする。 「朝回り」とは・・・
早朝、捜査員の自宅などを直撃取材すること。
一日平均3~4時間の睡眠時間。

午前8:45
警視庁記者クラブへ
ここは、庁内に設けられた報道機関のための前線基地となる場所。
取材後、ニュース原稿の下書きをする。
「事実関係に誤りがないこと」「耳で聞いてわかる内容にすること」原稿を書く上で最新の注意をはらう。

午前9:10
記者クラブ内で「夕方ニュース」のための取材打ち合わせ。
「犯罪発生マップ」を基に現状リポートをすることになった。
「犯罪発生マップ」・・・
警視庁のHPに公開された犯罪の種類ごとに発生多発地域がわかる地図

午前10:45
「ひったくり」の多発地帯となっている「足立区」に向う。
現地での地元の声、自分のリポート、足立区長のインタビューなどを撮る予定。

午前11:45
綾瀬にてカメラスタッフと合流。街の人のインタビュー開始。
何人もの声を聞き「被害者」にも遭遇、インタビュー。
自分のリポート撮り、その後、地元の不動産屋や区長をインタビューするなど幅広く取材。

夕方のニュース前
自分の取材した内容の放送に立ち会うため、テレビ朝日に帰社。
放送確認後、記者クラブへ戻る。

記者クラブへ戻る途中
連絡が入り、急遽「次の取材場所」へと移動。

午後6:30
現場到着。取材開始。
取材報告をして終了。

夜の聞き込みをして、帰宅は「夜の12:00」予定。


「アナウンサー」の場合

入社してから数ヶ月研修が続く。

人に伝わる話し方研修(1)
「天気予報」の原稿を使い、人に伝わる話し方を学ぶ。
先輩アナウンサーの指導の元、お互いが発表、意見の交換をし合う作業。
人に伝わるようにするには「自分が理解すること」が重要とのアドバイス。

人に伝わる話し方研修(2)
神宮球場にて野球実況の研修。先輩アナウンサーによる指導。
目で見たものをすぐに実況することの難しさを実感する。
目に見えている情報を言葉にするのは、アナウンサーの全てにおいての基本だとのアドバイス。
会社に戻り、録音したテープを聞いて再度確認、反省。

この研修は6月いっぱい続く。


「放送番組審議会」からの報告】

対象番組:「クレヨンしんちゃん」
       「釣りバカ日誌」