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ニュースを支える報道編集
八木 麻紗子(テレビ朝日アナウンサー)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
「報道編集」の仕事を紹介します。

<“報道編集”とは>
制作しているのは、「報道編集」という部署。
取材映像や音声を、整理・加工し、
ニュースをわかりやすく伝えるVTRを制作。
朝の情報番組から夜の報道番組まで、
総勢170人以上の編集スタッフが24時間、
シフト制で、テレビ朝日のニュースを支えています。

<“報道編集”の仕事に密着>
デスクの岩崎さんから、今日のニュースの予定などを伝達。
スタッフ全員で情報を共有します。

スタッフはまず自分の作業スペース(編集ブース)を確保します。
大きなモニターには、誰がどこにいるか
一目で確認できるようになっています。
編集ブースの数は、およそ40。
「スーパーJチャンネル」の編集時には全てが埋まります。
日中の時間帯、スタッフが主に作業するのは
午前11時45分からの「ANNニュース」
そして、夕方の「スーパーJチャンネル」。
番組中に流れるVTRを手分けして編集していきます。
岩崎さん(編集デスク/編集歴22年)
「ANNニュース」のVTRは10~15本。
ニュース1項目につき1~2人の編集スタッフが担当します。

<新人スタッフの育成>
新人スタッフも先輩の指導のもと、編集を担当します。
吉村さん(教育担当/編集歴11年)
世に出すものなので間違ったものは出せません。
1つずつ新人に教育担当が教えて
編集のイロハを1から学んでもらっています。
編集スタッフは経験ゼロの人も多い。
私も経験ゼロからのスタートでした。
覚えることが多くて大変ですけど
みんな粘り強くやってくれています。

<ニュース映像の編集作業>
必要な取材映像を編集ソフトに読み込みます。
そこから使用する箇所を自分で選び編集。
ポイントは、画を見るだけで
視聴者に内容が伝わるような構成にすること。
会見など、コメントの使いどころは
記者からの指示を受け、その部分を抜粋します。
ニュース原稿を読みながら
内容が伝わるか何度も見直し、
決められたVTRの長さに調整し、仕上げていきます。
指導する先輩は、気になるところを随時アドバイス。
“時間がない中でも丁寧な編集を行う。”
これはスタッフ全員の共通認識です。
完成したVTRはオンエアサーバーにアップロード。
担当する記者、そして編集デスクなどがチェックを行います。
放送開始5分前、VTRは完成しました。

10分前に必ず1回VTRをサーバにアップするようにしています。
その上でクオリティアップ、テロップや画の修正を行います。
放送10分前を切ってからでも、
しっかりVTRをチェックする時間があれば、
バージョンアップして新しいものを作るようにしています。
午前11時45分、お昼のニュースがスタート。
編集スタッフは、ブースで自分の映像をチェックします。
新人編集マン(入社2カ月)
まだ経験も浅いですけど
こうしてニュースの1本として放送されるというところに
すごくやりがいを感じています。
スタッフ全員ですぐにミーティング。
映像の注意事項や
「スーパーJチャンネル」にむけて情報を全員で共有します。
ミーティングを終えると
チーフデスクの岩﨑さんは早足で報道フロアへ向かいます。
参加したのは政治部、社会部などの各部署、
そして「スーパーJチャンネル」・「報道ステーション」の
番組スタッフが集まる午後のニュース会議。
岩崎さんはメモをとりながら内容を確認していました。

ここで午後の主な動きを確認します。
どういう素材が入ってくるのかを把握して
各番組がどういうラインナップかを確認します。

<「スーパーJチャンネル」の編集作業>
午後4時48分から始まる「スーパーJチャンネル」に向け、
取材を終えたディレクターと編集マンが作業を開始します。
この日のVTRは、およそ90本。
その中でも大きなニュースは“備蓄米”そして“台風の情報”。
このような大きなニュースの場合、
「スーパーJチャンネル」では数名で担当を分け、作業を効率化します。
備蓄米のニュースは9分の尺を4つのブースで分担し、
ディレクターと編集スタッフで
それぞれ担当するブロックを作業していきます。
<ニュース映像のナレーション>
よりわかりやすくするためのナレーションです。
「スーパーJチャンネル」では
2人のナレーターが14時過ぎから待機します。
担当するのは高地さんと小日向さん。
ニュースの内容に合わせ、男女で読み分けています。

休む間もなくナレーションを収録していきます。
高地真吾さん(ナレーター)
次から次へディレクターが来て、
扉を開けたら次の原稿が来て持っていって収録
という繰り返しです。原稿は目だけ通して、
固有名詞でわからないところがあったら
それだけ聞いてテストなしで収録していきます。

アドレナリンが出てくるような感じです。
VTRの本数もたくさんなんですけど
楽しいニュースであったり、ちょっと悲しい事件だったり、
びっくりするような事故だったり、
いろいろなテイストがあって
それを読み分けるのがすごく難しいです。

<編集作業を効率化させる工夫>
それはナレーション原稿の上にセットされたカメラです。
和田さん(編集ナレーション収録担当)
原稿のどの部分がどの時間にあるのかを
編集スタッフが画面上で確認しやすくするため、
ディレクターが原稿にタイムを書いています。
音声と一緒に原稿の映像を収録することで
必要なナレーションを探しやすくしています。

<放送直前の仕上げ作業>
決められた放送尺におさめるため、
4人で分担したVTRの合計を計算し
最後の調整をしていきます。
そして、それぞれが完成したところで
統括するディレクターが最終チェックします。
映像はもちろん、テロップなど細部まで確認して
VTRを完成させます。
横山さん(「スーパーJチャンネル」ディレクター)
報道編集のみなさんは優秀ですよ。
若い人たちも、1年目2年目の方も
いきなり編集に入ってやっていますからすごいと思います。

横山さん(「スーパーJチャンネル」ディレクター)
いろいろと話し合いをしながら
時間の中で良いVTRを作ること。
お互いに意見を出しながらやっています。
<放送中の編集スタッフ>
ニュースサブ(副調整室)にも報道編集のスタッフがいます。
山田さん(編集デスク/編集歴24年)
編集室の状況をニュースサブに伝える役割です。
VTRがいつ完成するか、
VTRをクオリティアップさせるために
バージョンをどんどん上げていきますが、
それがいつまでに出来あがるか。
いまバージョン2が来ているのでこれ出せます、
そういうことを連絡する役割です。

VTRが完成する時間、そして正確な尺を
最前線に伝える重要な役割。
チェックにチェックを重ねて
VTRは番組で放送されているんです。
<「報道編集」の魅力>
映像も言葉と一緒で、映像という言語を使って
「うまく表現できたな」っていう達成感が得られます。
みんなで1つのものを作っている、ということ。
報道編集のチームだけではなくて、
取材カメラマンや記者やディレクター
全部あわせたチーム感で1つのものを作っている
達成感があります。



