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#801
2022年1月9日

報道ヘリ・カメラマンの仕事①

【番組司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)
      八木麻紗子(テレビ朝日アナウンサー)
【ゲスト】井上祐介(映像取材部 カメラマン)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)

ニュースでよく見る空からの映像、撮影しているのは報道ヘリコプター。
その役割は?
「災害への対応が一番。」
と答えてくれたのは、自身も報道ヘリカメラマンの経験がある映像取材部ヘリ担当デスクの坂内徹さん。
「いち早く現場に到着して災害の状況を捉え、本社に送り、視聴者に伝える」という大切な役割があると言います。


昨年5月には、ブルーインパルスによる「新型コロナウイルスに対応する医療従事者への感謝飛行」を空から撮影。



<報道ヘリの仕事・密着>
5時50分 東京ヘリポート到着
 最初に行うのは、機材チェック。
 コントローラーを使ってカメラの動きなどを確認。
 カメラマンは、撮影だけでなく、撮影した映像の確認&電送、無線の確認&連絡など全ての作業を1人で行うため、機材のチェックは入念に行います。


機材チェックが終わったら本社からの出動要請を控え室でひたすら待ちます。

控室での過ごし方
 新聞や他局のニュースを見て、要請されるかもしれない案件をシミュレートしたり、本を読んだりしています。
 いつ出動要請が来るかわからないので、すぐに出動できるようにスタンバイしているそうです。

10時すぎ 出動要請
 機長に撮影内容を伝える。
 今回は夕方のニュースで放送する「休日の高尾山の紅葉と人出」を撮影。
 ヘリカメラマンは、撮影だけでなく、現場の様子をリポートもします。
 いざという時にちゃんと喋れるように、普段から喋る訓練をしているそうです。
続いて渋谷の人出、銀杏並木の人出の撮影要請。
さらに!
急遽トンネル事故の現場へ。

撮影中に次の撮影指示が来ることは日常茶飯事だそう。
しかし、撮影した映像が放送されていることを見逃すことはよくあるんだとか。
自分が撮影した映像が放送されることは、何年経っても嬉しいそうです。



<報道ヘリカメラマンにとって大切なこと>
・焦らないこと
 作業量がとても多い仕事。
 都内の現場だと5~10分で到着することもあるが、現場に到着するまでにやることが多い。一つ一つを焦らず丁寧にこなすことが大切。
・情報量が少ない中でのフライトが多く、現場を探さなくてはならないこともあるので本社・取材部のデスクと連絡を緊密にとる。
・パイロットとのやりとり。
・酔わないこと。

<上空からの撮影で心掛けていること>
・地上から撮れない映像、状況がわかる映像を撮る。
・騒音問題もあるので長い時間現場にいない、高度を高く保つことなどを心掛けています。
・各局時計まわりで飛ぶことがルール。
 他社のヘリとはパイロット同士が会話。
 生中継時にいいポジションに入れるよう譲り合っているそうです。