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#757
2021年1月31日

BPOセミナー

【番組司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)
      八木麻紗子(テレビ朝日アナウンサー)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
『BPOセミナー(昨年10月29日に開催)』
2019年3月15日 テレビ朝日「スーパーJチャンネル」内の「業務用スーパー」企画に関して。



【テーマ】
BPOの意見を踏まえ、より良い報道・番組作りに向けて

【出席者】
BPO放送倫理検証委員会 升味佐江子 委員長代行
BPO放送倫理検証委員会 高田昌幸委員
宮川晶 報道局長
中貞人 報道局報道番組担当局次長
秦聖浩 報道局報道番組センター長
江口英明 報道局報道番組センター「スーパーJチャンネル」担当部長
山崎智之 報道局報道番組センター「スーパーJチャンネル」プロデューサー
斉藤保志 報道局報道番組センター「ワイドスクランブル」チーフプロデューサー
※報道局員含む約200名がオンライン参加。


【BPOからの意見】
●一人で取材をした場合は、常に報告し共有する。取材プロセスの段階から出来るだけ共有することが重要。共有されていればチェックも出来るしアドバイスもできる。取材プロセスの透明化・共有化が工夫のしどころ。

●教育で連帯感を作るにはどうすればいいか。年代が離れた人は環境も時代感も違うので、教育のつもりでもリアリティがなく、違う世界の昔話や自慢話のようになってしまう。10歳以上離れた人が指導しても効果は薄いのでは。
10歳以上離れていない先輩がきちんと後輩を育て、それを統括する立場として幹部がいるのでは。人を育てるのは管理職だけの仕事ではない。

●YouTube世代と価値観の違いは難しい問題。報道は事実に基づくことが不可欠でそれは心地の良い仮想事実ではない。報道が生き残るための根底にあるのは、ファクトはこれだということを打ち出していけるところ。そこに倫理観を持った報道人がいて、事実を放送しているという信頼性が大事。
テレビの未来としては、ドラマやバラエティはネットに超えられても、報道は簡単に超えることのできない、すごく大事なもの。そこは明け渡せないところ。


【再発防止に向けて】
スタッフへの指導と環境づくりを行う「放送倫理を遵守するための対策」と、放送される前に問題点を洗い出し修正する「放送倫理違反を防ぐための水際対策」という2つのテーマで対策。

◎指導と環境づくり
◎水際対策のルールやチェックについて

知識として問題点を理解するだけでなく、コミュニケーションをより深めることによって、信頼感と連帯感を高め、結束を強めることで、チームとしてお互いの為に放送倫理を守る空気を作り出す。

「番組は人が作る」
一人一人のスタッフが、報道に携わる者としての自覚を持ち、自ら取材・制作した作品への自負と、放送することの責任を理解する。
根本的な解決を目指す為には、報道に携わる者として相応しい人材をいかに育成していくか、非常に大きなテーマだ。