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#748
2020年11月15日

九州豪雨 そのときカメラマンは

【番組司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)
      八木麻紗子(テレビ朝日アナウンサー)
【ゲスト】木庭忠義(KBC九州朝日放送)
     関野亘平(KAB熊本朝日放送)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)

2020年7月、熊本県を中心に九州地方は記録的な集中豪雨に見舞われました。
今回は、新型コロナウイルス禍、最前線で取材を行った2人のカメラマンに、災害発生時、メディアはどう向き合ったのか?
カメラマンが果たすべき使命とは何かを聞きました。



<内容>

●日頃から準備していること

近年、豪雨による災害が多発している九州地方。
関野カメラマンは、
少人数でニュースを素早く放送する訓練を日常から行なっていること、
木庭カメラマンは、
普段から動きやすい服装で登山靴を履き、いつでも取材へ向かえるように準備しています。




●取材で大変だったこと(熊本朝日放送)
関野カメラマンが大変だと感じたのは、携帯電話が使えない場所での取材。
熊本朝日放送では、取材時間を設定し、決められた時間に連絡の取れる場所へ必ず戻ることを約束としました。




●取材で大変だったこと(九州朝日放送)
木庭カメラマンが大変だと感じたのは、精密機械であるカメラの雨対策。
濡れないように細心の注意をはらい、温度差でレンズが曇らないように、移動中の車内も空調は使わなかったそうです。




●取材時の危機管理
災害現場の最前線で取材を行う場合の危機管理として、熊本朝日放送では、現場で間違った判断を下さないように、ベテランと若手の組み合わせで取材に向かうようにしています。
九州朝日放送では、取材する場所を全体で共有し、取材の際も第三者が位置情報を確認できる、特別な無線機を携帯するようにしています。


●新型コロナウイルス禍での取材
新型コロナウイルス感染拡大の中での取材では、感染防止のため、避難所で被災者へのインタビューができませんでした。他の場所でも相手との距離を常に考えなければならず、難しい取材だったといいます。


●取材か救助か
人命に関わる場面に遭遇する可能性がある災害現場での取材。
二人のカメラマンは、人命救助が最優先と考えながらも、自衛隊の救助など、誰かが救助を行う姿を記録することもカメラマンとして大事なことと考えています。


●テレビカメラマンとは
『現場の声を届ける目であり耳である』(関野亘平)
『自分自身が成長しなければならない』(木庭忠義)