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#736
2020年8月16日

テレメンタリー アメリカ国際フィルム・ビデオ祭
受賞作品「史実を刻む~語り継ぐ“戦争と性暴力”~」

【番組司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
<アメリカ国際フィルム・ビデオ祭>
1968 年にアメリカのシカゴで創設された世界最大級の映像祭。
ドキュメンタリー、エンターテイメント、教育など多岐にわたるジャンルの映像作品を表彰。
世界26か国から1000作品以上が参加。

「史実を刻む~語り継ぐ“戦争と性暴力”~」の1時間版が、ドキュメンタリー・歴史部門で銀賞に値する『Silver Screen』を受賞。




<作品を作るきっかけと伝えたかったこと>
インタビュー:テレビ朝日 松原文枝ディレクター



新聞に、戦時中に性暴力の犠牲になった女性の記事が載っていた。
記事には、その女性が岐阜市内で講演をした際に、自分に起きた事を皆の前で告白したという内容だった。
いくら年齢が高くてなっていたとしても、多くの人の前で性暴力の犠牲になった話しをした事が衝撃だった。
森友事件の公文書改ざん問題がある中で、自分達に都合の悪い事を史実として碑文に残す事に感銘を受けた。


<内容>
戦争直後、中国・旧満州で起きた「性接待」という名の性暴力。
岐阜県・旧黒川村から入植した開拓団で起きた悲劇。
生き延びるためにソ連軍を頼り、見返りとして未婚の女性たちに性の相手を強要。
封印されてきた事実を女性たちが告白し、去年、遺族たちが碑文に刻んだ。
遺族会会長が取った行動は、「犠牲になった女性たちに寄り添うことは、史実として残すこと」。
記録に残すことが問われる時代に真正面から歴史に向き合う。
碑文ができたことで、大学生たちも訪れた、女性たちの思いは確実に後世に伝わっている。
ナレーター:林美沙希(テレビ朝日アナウンサー)