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#735
2020年8月9日

津田大介さんが考えるテレビの可能性

【番組司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)
【ゲスト】津田大介(ジャーナリスト メディア・アクティビスト)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
CSテレ朝チャンネル「津田大介 日本にプラス」で司会を務める、津田大介さんに、テレビの可能性についてお話を伺いました。

<内容>
●メディア・アクティビストとは?
津田さんが現在自称する肩書きは「ジャーナリスト」、そして「メディア・アクティビスト」。
「メディア・アクティビスト」とは、1970~80年代のアメリカで、選ばれた人しか情報発信できなかったことに異を唱え、一般市民でも情報発信できることを要求した人々のこと。
東日本大震災のあと、情報発信が上手くいかない被災地の方々へのアドバイスを行う自分の活動が、70年代の人々と同じではないのか?と考え、メディア・アクティビストを名乗るようになった。




●新型コロナウイルス禍での変化
一番大きく変わったのは取材。
インターネットを使ったオンラインでの取材が多くなった。
受け入れ側の環境も整ってきたことで、取材や討論会もやりやすくなった。


●ソーシャルメディアの弊害
コロナウイルス感染拡大の中で営業する飲食店などへのバッシング。
表現の自由の範囲内であれば問題ないが、中には脅迫や名誉毀損、デマも含まれていて、それは大きな問題。
現状は対処できていないが、総務省、法務省で議論が始まったのは良いこと。




●テレビとの関わり
子供の頃はテレビっ子だった。
「8時だョ!全員集合」「オレたちひょうきん族」が大好きだった。
最近、良いと思う番組はドキュメンタリー番組。
惜しいのは深夜帯で放送されていること。
ギャラクシー賞などの賞を取った番組くらいは、ゴールデンタイムで放送して欲しい。




●朝まで生テレビ!
「朝まで生テレビ!」が始まった当時、中学生だった。
知らなかったことを大人が議論していることに興味を持った。
番組で議論されているテーマに興味を持ち、そのことを自分で調べる。
人生に大きな影響を与えた番組。
出演者としては非常に難しい番組。
田原総一朗さんの突発的な質問に対応できるようにならなければ。




●影響を受けた人物
田原総一朗さんと池上彰さん。
勝手に師匠だと思っている。
田原さんには、世間をあっと言わせようとしていることや、反骨心。
右でも左でもない我が道を行くスタイル。
池上さんには、スマートに意見表明すること、わかりやすく突っ込むこと。
お2人には大きな影響を受けている。


●テレビのダメなところ
以前に比べて、選挙報道がすごく委縮している。
テレビが「今回の選挙の争点はこうですよ」と提示しなければいけない。
有権者のためにやるべきことをやってほしい。




●作ってみたい番組
討論会などで司会をやることが好きなので、朝生とは違う形で、深い話ができる討論番組をやってみたい。


●テレビとは
テレビとは、根源的な力があるパワフルなツール。
幅広い視聴者にわかりやすく届けられる。