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#731
2020年7月12日

鈴木おさむ 「新型コロナウイルス禍とテレビ」

【番組司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)
【ゲスト】鈴木おさむ(放送作家、脚本家、ラジオパーソナリティ、タレント、映画監督)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
<鈴木おさむ・プロフィール>
1972年生まれ
中居正広のニュースな会、いまだにファンです!、家事ヤロウ!!!(テレビ朝日)
SMAP×SMAP、めちゃ×2イケてるッ!
映画 ONE PIECE FILM Z
映画 ハンサム★スーツ
M 愛すべき人がいて など


<新型コロナウイルス禍のテレビについて>
制作側からすると会議が全てリモートになりました。
コロナが落ち着いてもリモート会議は続きそうで、日本の働き方が変わってくるのではないかなと思います。
大人数が集まる会議はリモートでやりやすくなりました。
アイデアのブレスト的な面白いことを言わなきゃならない会議は、ちょっと遠いなぁと思いますけど。面と向かって話さないと膨らまないこともあるなぁと。
ちょっと体験したいけど、体験できないことを自分の代わりに体験したり届けてくれるのがテレビなんだなと再認識しました。
でも今は、そういうことが出来ないからテレビを見ている人もちょっといきづまっちゃうのかなぁと感じます。
早く落ち着いてほしいです。
テレビをオンタイムで観ることが多くなって、テレビの立ち位置が本当によくわかりました。




<新型コロナウイルス禍での生活>
自分に何か起こるまではどこか他人事だったのですが、妻の相方が新型コロナウイルスに感染したことで、一気に自分事になりました。
妻が濃厚接触者ということで保健所から電話がかかってきて観察期間2週間、次の日から外に出ては行けないと言われました。
子供は近づいちゃいけないと言われましたが、家の中なので無理じゃないですか。
普段妻がやっていたことが料理も含めてできない状態でした。
これまで忙しくて、よく風邪にもかかってました。でも自分が感染しちゃいけないので、ちょっとでもダルイと思ったら、まず寝るようにしました。
テレビでさんざん「免疫を上げろ!」と言っていたのでw
保健所の観察期間が終わった日、世の中はまだ渦中でしたけど、ちょっと安心した日になりました。
妻が濃厚接触者と言われた数日後にマンション全体が消毒になったんですよ。
凄く申し訳ないと思いました。妻も罪悪感を感じていました。
そんな中、保健所の観察期間が終わった日に、まともにお話したことない301号室の方から
BOXに花束をいただいて。
「今日で終わりですね、お疲れさまでした」とメッセージが添えられていて、それを見た妻が号泣しまして。
当たり前にできていることに本当に感謝しなきゃいけないなと思いました。


<10年後のテレビ>
テレビは昔に比べてダメになったという人は多いですが、今回のコロナ禍で大きな画面でみる良さを感じた人は多いと思います。
しかし、強いライバルがめちゃくちゃいるなと感じました。
テレビを作る人たちは非常に頭がいい人が多いので、その時代と状況にあわせた番組を作る力はあると思います。
エンターテインメントの細分化は起きていると思うのですが、みんなで観たくなるものを作れるのはテレビだと思います。




<テレビ業界を目指す若者に伝えたいこと>
僕は好奇心が強くて、19歳でこの業界に入ったのですが、テレビで活躍している人たちがとにかく面白くて、そんな大人の人たちに認められたかったんです。
そのためには自分が面白い存在でありたい。自分が何かを伝えられる存在でありたい。
好奇心は才能だと思うんです。
誰かの好奇心を満たしてくれるのがテレビだとすると、作り手は好奇心のお化けじゃないといけない。
テレビを作りたいと思う人がいるとしたら、好奇心という能力を鍛えるべきじゃないかなぁと思います。




<テレビとは>
友達です。
30年間一緒にいる友達で、たまに腹も立つし、でも助けてもらうし、お互いがいい距離感で近くにいて。
自分も年を取ってきて、テレビも年を取ってきて、いい関係でいたいです。