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#718
2020年4月12日

政治部記者の仕事
総理番に密着

【司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)萩野志保子(テレビ朝日アナウンサー)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)

日々様々なニュースを扱う報道局の中で、
政治を専門に担当する政治部記者。
その中で、総理大臣を追う2人の若手記者に密着しました。


<内容>
●総理番とは?
国会や総理官邸、政党や中央省庁の動きを追う、報道局政治部。
その中で、総理大臣の動向を追うのが総理番記者、「総理番」です。
担当するのは、記者1年目(入社4年目)の
土田沙織記者と、鈴木良一記者の2人。



●新人が総理番記者を担当する理由
総理大臣の1日を追う体力が必要。
様々な情報が集約する総理大臣を追うことで、
永田町の仕組みを理解することができる。
若手記者には良い勉強になる。


●官邸取材
総理番が毎日向かうのが総理大臣が執務を行う総理官邸。
総理が官邸にいる間、記者は基本的に官邸にいます。
総理の官邸入りを確認すると、その時刻をメール。
政治部全体で総理の動静を共有。
総理が執務室に入ると、記者は官邸内で待機。
その間、官邸を訪れる来訪者に取材を行います。
誰が何の目的で官邸を訪れ、総理と何を話したのかを取材する
総理番の重要な仕事です。


●国会記者会館
総理が国会に向かうと総理番は、官邸のすぐそばにある、国会記者会館へ移動。
記者会館は永田町取材の前線基地。
記者たちを束ねる、官邸キャップ・吉野記者のもとに、
すべての情報が集約されます。


●トリテキの作業
国会の本会議や予算委員会。
その最中も、番記者には大切な仕事があります。
総理の答弁が始まると、ひたすらパソコンに向き合い、
答弁の内容を文字に書き起こしていく「トリテキ」と呼ばれる作業を行います。
総理や議員の発言など、文字情報がニュースになる政治部では、
欠かせないものです。


●官邸で行われる会議の取材
全閣僚が総理官邸へ集まり、会議が行われると、
最後に報道陣が入り、安倍総理の発言を取材します。
撮影を終えると、映像は官邸からテレ朝へ伝送。
鈴木記者は、録音した発言内容を文字に起こす作業、
土田記者は、総理発言の内容を電話連絡。
夕方のニュースに入るよう、役割分担で取材を行います。


●同行取材
取材の現場は、国会や官邸だけではありません。
総理が行く場所には、必ず総理番も同行します。
2月2日、土田記者は護衛艦「たかなみ」の出国行事取材のため、
海上自衛隊の横須賀基地へ。
実際に見た総理の様子、総理の発言の中から重要な部分を抜き出し、
ニュース原稿を作成。自らリポートを行いました。


●政治部記者としての夢
鈴木記者は、将来、北京の中国総局で働くこと。
土田記者は、外国から日本の政治はどう見えるのか取材をしてみたい、
という夢があります。