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#707
2020年1月26日

「五感で楽しむ音楽会」
障がい者も健常者も楽しめる

【司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)萩野志保子(テレビ朝日アナウンサー)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
2019年10月に行われた「五感で楽しむ音楽会」。
障がいのある方も無い方も楽しめるコンサートとは、一体どのようなものなのか?イベントに密着しました。
<内容>

●「五感で楽しむ音楽会」とは?
2009年から始まり、今回で11回目の開催。
2年前から「LIVE TOGETHER CONCERT(一緒に楽しむコンサート)」
という副題を掲げ、障がいがあっても何らかの方法で音を楽しめるということを重視したコンサート。

●鑑賞サポート
パンフレットは、視覚障がい者も理解できるように、「点字のもの」、小さな字が読みにくい方のために「字を大きくしたもの」、光の反射を抑え、眩しさを軽減する「白黒反転のもの」を用意。
抱っこスピーカー「ハグミー」は、抱きかかえることで、音色だけでなく、演奏家が感じている楽器の振動も感じることができる。

●デバイス展
会場の入り口には、障がいのある方も音楽を楽しめる様々なデバイスを展示。
「いしのこえ」は海辺で集めた石に触れることで音の変化を楽しむ作品。
目の見えない方でも手触りで音を楽しむことができます。
「Palm Beat(パームビート)」は振動でリズムを学べるデバイス。
光と振動でリズムを感じることができます。
「OtOmi(オトミ)」は音量に応じてアニメーションが変化するアプリ。
目で音を感じ、楽しむことができます。
アプリ「この音なあに?」は動物にまつわることが書かれたカードをカメラで読み込むと、AR技術で、画面上にその動物が現れ、音声が出る仕組み。
遊びを通じて、イメージを膨らませて欲しいという願いで開発されました。

●コンサート第1部
「障がいがあるプロの演奏家のステージ」。
感覚過敏と闘いながらも、ピアニストとして活躍する紀平凱成さん。
視覚障がいがありながらも、幼少期に楽器と出会い、イギリスと日本を拠点に活躍するヴァイオリニストの川畠成道さんが見事な演奏を披露されました。
コンサート中は、聴覚障がい者にも楽しんでもらえるよう、手話通訳はもちろん、音声認識で文字化を行うUDトークを使って、司会者や演奏家の言葉もスクリーンで共有できました。

●コンサート第2部
コンサート第2部は「五感で楽しむブラスアンサンブル」。
様々な感覚を使って音楽を楽しむ企画です。
音を色や動きで表現するアプリ「OtOmi(オトミ)」を使ったステージでは、ろう学校の生徒さん達が舞台上で演奏を体感。
横浜の盲学校の皆さんが作ったオブジェを3Dプリンタで出力し、それをコマ撮り撮影した映像と生演奏のコラボレーション。
さらに、聴覚障がいを持つ、小学6年生のバレリーナ、菊池海麗さんがブラスアンサンブル・ゼロとの共演で、素晴らしいステージを披露してくれました。