バックナンバー

#706
2020年1月19日

徳光和夫さんとテレビ(後編)

【司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)萩野志保子(テレビ朝日アナウンサー)
【ゲスト】徳光和夫(フリーアナウンサー)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
毎週日曜日、午後3時20分から放送中の「路線バスで寄り道の旅」に出演中のフリーアナウンサー・徳光和夫さんに、テレビに関する様々なことをお聞きします。後編。

【内容】



●フリーランスに転身した理由
48歳でフリーアナウンサーに転身した徳光さん。
理由は、ニュース番組を担当することになったからだといいます。
徳光さんにとって、活字言葉で伝える報道番組はなかなか難しかったのだそう。
そんな徳光さんが感銘を受けたのは、テレビ朝日で放送されていた「ニュースステーション」のメインキャスター、久米宏さんでした。
それまでになかった、話し言葉でニュースを伝える久米さんの姿は画期的だったと振り返ります。




●不真面目と生真面目と非真面目
日本テレビの後輩で、徳光さんと同じくフリーアナウンサーとなった羽鳥慎一さんは、徳光さんからもらった言葉が強く心に残っているそうです。
それは、「不真面目は問題外。生真面目は遊びがないからだめ。非真面目は必要なこと」という言葉。
非真面目であることで、アナウンサーは幅ができる。
伝え手は非真面目精神を養って、いろいろな角度から物事を見ることが大切だ、と徳光さんは考えています。


●理想のアナウンサー
日本を代表するアナウンサー・徳光和夫さんが理想とするのは、博識で、しっかりとした言葉で喋れる王道のアナウンサーだといいます。
元テレビ朝日の神田秀一さん、そして元NHKの草野仁さんは、徳光さんが考えるアナウンサーの理想型だと明かしてくれました。


●路線バスで寄り道の旅
毎週日曜、午後3時20分から放送中の「路線バスで寄り道の旅」。
路線バスで、のんびり旅を楽しむ徳光さんの飾らない姿が世代を問わず、人気を集めています。撮影現場では、共演している田中律子さんの仕切りが上手く、田中さんがいることで自然体になれているそうです。
番組の名物でもある徳光さんの“うたた寝”も、そんな良い雰囲気から生まれているといいます。今やライフワークとなっているという路線バスの旅ですが、長いキャリアの中でこんなにもリアクションがある番組は今までに経験がないそうです。
毎日誰かに番組のことを話題にされるといいます。




●健康について
2001年、急性心筋梗塞で緊急入院した徳光さん。
退院時、担当医に「節煙します」と言ったところ、「来月から他の病院を紹介しますから」と実にクールに言われ、『あ~、自分は助かったのではなく、先生に助けられたのだ』と気づき、このままたばこを吸い続けることは、命を救ってくれた担当医への裏切り行為だと感じ、キッパリとやめることができたそうです。


●テレビでやってみたいこと
現在出演している「路線バスで寄り道の旅」をできるだけ長く続けていくこと
ができれば本望だと明かしてくれました。


●テレビの未来
これからのテレビは、横並びのコメントではなく、一つの情報に対し、いろいろな見方があることを、もう少し大胆に視聴者へ伝えられるようになっていくと良いのでは?と考えています。
その意味で評価しているのが、羽鳥慎一モーニングショーのコメンテーターを務めている長嶋一茂さん。
視聴者目線のコメントや、独自の視点が面白いそうです。


●テレビとは?
徳光和夫さんにとって、テレビとは?
『見ることも出演することもストレス解消』