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#690
2019年9月1日

やすらぎの刻~道で2役を演じる
「俳優 橋爪 功」前編

【司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)萩野志保子(テレビ朝日アナウンサー)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
【ゲスト】橋爪 功


【内容】
テレビ朝日開局60周年記念 帯ドラマ劇場『やすらぎの刻~道』
1人で2役を演じている橋爪さん。

老人ホームの中では元歌舞伎俳優の水沼六郎(ロク)を演じ、石坂浩二が演じる脚本家、菊村栄が昭和初期から令和までを執筆したシナリオ『道』の中では、平成編の根来公平(ねごろ・こうへい)を演じています。
ドラマの撮影現場にカメラが入り、ドラマ出演者へのインタビューで浮かび上がる「俳優 橋爪 功」とは?



◆倉本聰の作品◆

若い頃にも出演したことがある。「台詞の語尾が台本と違う」と細かい注意をされた記憶は鮮明に残っている。

倉本さんの奥さんは橋爪さんが今も所属する「演劇集団 円」のメンバーだったこともあり、プライベートでも親交がありスキーにも行った。

久しぶりの倉本作品だったが、受けた理由は「断ったら何言われるかわからない(笑)」。



◆豪華共演陣◆

制作発表の日にはすごい人ばかりで驚いた。
現場では、「人の言うことを聞いていない人ばかり」なので体力を使う。

<VTR 菊村栄を演じる石坂浩二からのコメント>
同い年だが今回が初めての共演。
「2役やるの大変ですよね」と話しかけたら、「言わないでよ!俺だって大変だと思ってるんだから」と返された。

<真野六郎(マロ)を演じるミッキー・カーチスからのコメント>
すっかり仲良くなって食事も一緒に行くようになった。
いい加減さが俺と似ている。
SNSの連絡先をくれたが、「見たら返事しないといけないから送るな!」と言うめんどくさがり屋。

<白川冴子(お嬢)を演じる浅丘ルリ子からのコメント>
初めて共演したのは26年前。
「嵐の中の愛のように」というドラマ。
その時はすごく素敵な印象があった。
26年経って「やすらぎ」の撮影で再会したので、共演する皆に渡している手製のブレスレットを差し上げようとしたら、「困るんだよね、こういうの俺もらってもさ」と言われた。



◆台詞の覚え方◆

役者と同じ呼吸でかけている台詞はスッと入ってくる。
予定調和の芝居をしたくないので、台本は家では黙読だけ。
現場で相手役の方と芝居して初めて声に出す。
撮影中は、監督がOKと言えばOKだと思うので、自分からもう1回というのは絶対ない。



◆やすらぎの刻~道 の魅力◆

みんな個性が強く様々。
この人どういう風に生きてきたんだろうなどと深く考えず、そこに居るのを観るだけでも面白い作品だと思う。