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#684
2019年7月14日

ドラえもん アニメ放送40周年

司会:寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)萩野志保子(テレビ朝日アナウンサー)
ナレーター:田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
<内容>
1979年、アニメ「ドラえもん」がテレビ朝日で放送開始。
大山のぶ代さん時代のドラえもんは、およそ1800話、26年間放送。
2005年に声優陣全員が変わり、水田わさびさんがドラえもんを務める新時代になりました。
初回放送から40年、約3400話を越えました、現在の「ドラえもん」はどのように作られているのでしょうか。
最新の現場に潜入しました。


【アニメ制作5つのポイント】(1)シナリオ会議
放送する内容を話し合う「シナリオ会議」は、藤子・F・不二雄先生の遺した原作コミックから話を選ぶだけではなく、時代に合わせてアニメのオリジナルストーリーも生み出しています。

白倉由紀子プロデューサー(テレビ朝日)の気をつけているルールは、1回放送した話は少なくとも6~7年は間をあけること。

新作を生み出す際には「ひみつ道具大辞典」という原作コミックに出てくる、ひみつ道具が掲載されている本で類似品がないかを確認します。


【アニメ制作5つのポイント】(2)絵コンテ
アニメ1回の放送を作るのに約100人ほどが関わっています。
制作の指揮をとる大杉宜弘監督に話を聞きました。

アニメの設計図となる「絵コンテ」は、1話で60~70枚描きます。所要時間は平均2週間。
絵コンテを元に10名ほどで原画を作ります。

キャラクターに統一感が出るように原画を監修をする作画監督という仕事もあります。


【アニメ制作5つのポイント】(3)色付け
色の統一感を監修する色彩設計という仕事。
パソコンで作業を行いますが昔から変わらないルールがあります。

それは!
キャラクターに特別な意図がない限りは影をつけないということ。

ひみつ道具などは立体感を出すために陰影をつけますが、キャラクターは夕景などのシーン以外では影をつけずに色だけで表現しています。


【アニメ制作5つのポイント】(4)動画作成
キャラクターと背景を合成する撮影監督が、パソコンでひとコマずつ合成し、動きを調整しています。

セリフに合わせたり、放送時間に収まるよう、細かな調整が行われています。


【アニメ制作5つのポイント】(5)アフレコ
2005年に現在のメンバーになった声優陣が、現在の心境を語ります。

スネ夫   …関 智一
「最初はプレッシャーがあったが、今はだいぶ慣れてきた」

しずか   …かかずゆみ
「キャラクターは年をとらないが
 私たちはそれなりに年を重ねていってる部分が
 長く続く番組のよきところであり、大変なところ」

ジャイアン …木村 昴
「始めたときが中学生で14歳
 今は人生の半分以上がジャイアンになった」

のび太   …大原めぐみ
「これからも誰かの心に残る作品を
 生み出せて行けたらと思う」

ドラえもん …水田わさび
「親子3世代が安心して楽しめる作品
 藤子・F・不二雄先生の遺したキャラクターと思いを
 頑張って継いで演じていきたい」


アニメ放送開始から40年の歴史があるドラえもんには、時代に合わせた変化があります。
今昔を知る大金修一チーフプロデューサーの記憶に残っていることは。
(1)電話の変化
公衆電話を使うシーンが減り、家の黒電話はプッシュホンになった。

(2)家電の変化
テレビはブラウン管から液晶の16:9に。しかし、洗濯機は未だ変わらず2層式のまま。

のび太の部屋の間取りが変わったり、机の材質や床が畳からじゅうたんに変更されたりしています。


萩野志保子(テレビ朝日アナウンサー)が声を務める出木杉くん
全てのキャラのオーディションを自ら受け今の役に決まりました。
また先輩声優の教えにならい、自分の子供には声優をやっていることは伝えていません。
先入観を持って作品を観て欲しくないため。


【ドラえもん】 2019年7月19日(金)放送!
「40周年だよ!ドラえもん1時間スペシャル!」