ごはんジャパン

過去の放送

2018年12月22日放送 「新潟県佐渡島 寒ブリ」

『佐渡島で一本釣り!極上寒ブリ』
ロケ地:新潟県佐渡市高千

今回、注目する食材は、新潟・佐渡産の寒ブリ。そのおいしさの秘密を求めて、伝説の食通・北大路魯山人の精神を受け継ぐ和食の“匠”笹岡隆次シェフと森尾由美が現地へ。笹岡さんが和食の技を駆使して、寒ブリづくしの“佐渡の寒ブリ御前”を披露する。

新潟港からフェリーでおよそ2時間、佐渡島の高千(たかち)漁港を訪ねた2人が出会ったのは、佐渡の寒ブリ・一本釣り漁の“匠”弾正明良(だんじょう・あきよし)さん(52)と、弾正さんに漁を習っている坂野農(さかの・みのり)さん(21)。

ブリは大きくなるごとに名前が変わる出世魚で、体長80cm以上になるとブリという呼び名となるが、弾正さんが狙うのは10キロ以上の大物。丸々と太って、脂がのった寒ブリだ。

番組では、佐渡島の沖合で旬の寒ブリを狙う弾正さんの漁に密着。弾正さんが行うのは“電気釣り”ともよばれ、集魚灯をともしてブリを集めて釣り上げる漁法だ。はたして弾正さんは10キロオーバーのブリを釣ることはできるのか…!?

そして弾正さんが今、力を入れているのは、後継者の育成。「漁師の魅力を伝えないと後継者は増えない」「若い人を育てていかないと」という思いから、坂野さんに漁を基本から教え込んでいるという。

そんな弾正さんの心意気に感動した笹岡さんが寒ブリを使って、笹岡流の“佐渡の寒ブリ御膳”をふるまうことに。刺身、照り焼き、みそ煮を作るが、新鮮な寒ブリを食べ慣れている弾正さんの反応は…!? 笹岡さんはふっくらと甘い、ブリの照り焼きの技も伝授してくれる。

今回のシェフ・レポーター

森尾由美(女優・タレント)
笹岡隆次(『恵比寿 笹岡』主人)

地元の匠

寒ブリ一本漁の匠
弾正明良さん

今回登場した料理

笹岡隆次シェフ
「佐渡の寒ブリ御膳」

笹岡隆次シェフ
「四種のお造り」

笹岡隆次シェフ
「寒ブリの照り焼き」

笹岡隆次シェフ
「寒ブリのみそ煮」

『寒ブリ』

佐渡の寒ブリのおいしさの秘密とは?

寒ブリは五島列島周辺で生まれ、餌を求めて日本海を北上し、秋から冬にかけて産卵のため南下。日本海を回遊し、3~4年ほどでブリに成長します。
回遊魚のため運動量が豊富なブリ。引き締まった身には、酸素を蓄える色素タンパク質のミオグロビンが多いため、赤身の特徴も持ちます。
冬ともなれば、さらに脂がのり、コラーゲンも豊富に。
天然の寒ブリならではのおいしさが生まれるのです。
佐渡で獲れる寒ブリは、ほどよい赤身を残しながら脂がのったバランスが素晴らしいといわれています。

ふっくら甘い、笹岡流ブリの照り焼きの秘密

大切なひと手間は、焼く前に生(なま)しょうゆをブリの表面に塗ることです。塗って30分ほど置きます。
生(なま)しょうゆは、加熱殺菌をしていないので麹に含まれる、たんぱく質を分解する酵素が働いて、ブリの身を柔らかくしてくれます。

両面に焼き目をつけ8割ほど火が通ったら、最後は照り焼きの濃厚タレをかけて焼き上げます。
この濃厚タレはしょうゆ、みりん、酒と砂糖を火にかけ、さらに水溶き片栗粉でとろみをつけるのがポイントです。
こうすると、タレが絡みやすくなり、きれいに焼けて、身はふっくら仕上がります。

※タレの分量
しょうゆ:みりん:酒(1.5 : 1 : 1 )
砂糖(しょうゆが300ccの場合60g)
片栗粉(適量)

※生(なま)しょうゆは加熱殺菌をしてない生(き)じょうゆのことです。