ごはんジャパン

過去の放送

2018年7月28日放送 「桃」

『完熟桃でジェラート作り』
ロケ地:山梨県笛吹市

今回注目する食材は、山梨・笛吹市産の桃“みさか白鳳”。そのおいしさの秘密を求めて、本場イタリアのジェラート大会でチャンピオンに輝いた経験を持つジェラート職人・柴野大造さんとスイーツ好きで知られる俳優・的場浩司が現地へ。柴野さんが完熟桃の風味を生かした、極上ジェラート作りに挑む。

2人が訪ねたのは、笛吹市で12カ所の桃畑を経営する“モリタファーム”の森田隆文さんと妻の広美さん、その娘・絵美さんと夫でニュージーランド生まれのマットさん。マットさんと絵美さんはオーストラリアに住んでいたが、隆文さんの作った桃を食べて感激。桃を作りたいと決意し、4年前、来日したという。

モリタファームには15種類、およそ200本の桃の木があり、毎年6万個ほどの桃を収穫している。2人が今回、案内してもらったのは、今が旬の“みさか白鳳”の畑。隆文さんから、常に完熟直前の桃を吟味し絶妙なタイミングで収穫していると聞いた2人は、その収穫をお手伝い。すると、日の当たらないお尻の方まで桃が赤くなっていることに気づく。糖度の高い桃を生み出すためのモリタファームならではの工夫の証だというが、はたしてその秘密とは…!?
さらに森田さんにすすめられ、2人は皮ごと丸かじりでみさか白鳳を試食することに。初めて皮付きのまま桃を食べた2人は、そのジューシーなおいしさにビックリする。

隆文さんによると、本当に満足できる桃はまだ全体の1割ほど。しかも、少しでも傷がつくと、売り物にならないという。そんな売り物にならない桃を活用したのが、絵美さんとマットさん夫婦。2人はB級品の桃を使ってスムージーを作り、月に一度開かれるかつぬま朝市で販売し、大ヒット! しかし、続いて桃とバニラのソフトクリームを開発しようと試みたものの、桃の味をうまく出すことができず、苦戦していると話す。

そこで今回、本場イタリアで認められたジェラート職人・柴野さんが桃のジェラート作りに挑戦! 日本が世界に誇るジェラート職人、柴野さんが完熟桃の風味を生かすために加えた食材とは…!?

今回のシェフ・レポーター

的場浩司(俳優)、柴野大造(『マルガージェラート』 オーナーシェフ)

地元の匠

森田隆文さん

地元の店

モリタファーム
TEL 055-264-2765
週末はキッチンカーで山梨県内で出張営業しています

今回登場した料理

桃のスムージー(モリタファーム)

桃とトマトとレモンのジェラート(柴野大造さん)

『桃』

桃の風味を生かす世界一ジェラートの秘密

草野「ジェラートにとって「桃」
っていう食材はどういうものなんですか?」

シェフ「非常に難しいんですよね。桃そのもので完成されている
味なので、そこに僕が手を加える意義を見出すのが非常に難しい。
桃っていうのはジェラートにするときにぼやけた味にみえるんです。
それに輪郭を持たせるのが野菜の役割だと思っているんですけどね。」

「味の輪郭」とは、
口にした時、桃の印象がはっきりとしていること。
柴野さんはトマトを組み合わせることで、桃の風味を
引き立たせ輪郭を生みだしたんです。

そういえば、世界一になったジェラートも
セロリを使っていました。野菜をジェラートに生かすのは
柴野さんの得意技なんです。

もう一つ、足したのが、レモン。

シェフ「桃に足りない部分っていうのは酸味なんですね。
インパクトを与えるというか、輪郭を与えるのが酸味であったり。」

ジェラートに必要なのは味の輪郭。トマトとレモンで
桃の風味に輪郭を持たせた柴野シェフ。
可愛らしいデザートに、世界の技が隠れていました。