ごはんジャパン

過去の放送

2017年11月11日放送 「山形 天然きのこ」

『ミズナラの森の恵み 天然マイタケ』
ロケ地:山形県 西川町

今回注目する食材は、山形県・西川町産の“天然きのこ”。そのおいしさの秘密を探るべく、日本を代表するきのこ料理のフレンチシェフ・山岡昌治(しょうじ)さんと遼河はるひさんが、きのこ採りの“匠”と共に山中に入って、秋の天然きのこを探す。

2人を案内してくれるのは、きのこを採って40年という大ベテラン・渋谷保男さん。今回のきのこ採りの目的は、天然のマイタケ。渋谷さんいわく、“初心者コース”の山に案内してくれたはずが、なかなか険しく、きのこ採り初心者の遼河さんは苦戦。それでも必死に山を歩き、さまざまなきのこを発見。

しかし、なかなかマイタケは発見できず…!? ミズナラの木が生えている、もっと険しい場所に挑んだところ、念願のマイタケを見つける。

その後、一同は渋谷さんがきのこを卸している“山菜料理・出羽屋”へ。出羽屋は山菜・きのこ料理の先駆けといわれる名店で、創業88年の老舗。2人は渋谷さんが採ったきのこをふんだんに使った“山菜そば”をいただくことに。数種類のきのこのだしが溶け出した極上な味わいに、一同は大喜びする。

そして、いよいよ山岡シェフが本領発揮! 渋谷さんのほか、きのこを知り尽くした出羽屋の面々に、“ダブルマイタケのリゾット”をふるまうことに。はたして和食のきのこ料理の達人である出羽屋ファミリーを、山岡シェフはフレンチの技で唸らせることができるのか…!?
このほか、生物学者の福岡伸一氏が、きのこと肉の相性のよさを科学的に解説するコーナーも…!

今回のシェフ・レポーター

遼河はるひ(タレント)
山岡昌治
(『恵比寿 マッシュルーム』オーナーシェフ)


地元の匠

きのこ採りの匠
渋谷保男さん

地元の店

山菜料理の宿 出羽屋
住所:山形県西川町間沢58
TEL:0237-74-2323(夜8時まで)

お振る舞い料理 11,880円
山菜そば 1人前1,200円



今回登場した料理

出羽屋
「お振る舞い料理」

出羽屋
「山菜そば」

山岡シェフ
「ダブルマイタケのリゾット」

『きのこ』

きのこは、植物ではなく、「菌類」


福岡伸一(生物学者、青山学院大学教授)

「生物には、植物、動物、もう一つあって、
きのこたちは菌類です。
植物は太陽の光を受けて、体内で光合成をして、
エネルギー・栄養を作り出します。
きのこたち菌類は、自ら栄養は作れません。
その代わりに、体外に消化酵素、分解酵素を出して、
外にあるものを分解して、それを吸収してるんです。
つまり樹木や枯れ木に取り付いているきのこは、
自分から分解酵素を外に出して…
木などの成分を分解して、栄養にして、吸収します。

菌類がいろんなものを分解できるというのは
おいしさにも、とても大事な役割を
果たしてくれてるんです」

不思議なきのこパワー! マイタケでお肉を柔らかくする方法
山岡シェフの「柔らかい」と好評だったリゾットの牛肉は…
実は、肉を焼く前に5時間ほど、マイタケで肉をサンドイッチして置いていました。


「これこそまさに、きのこが分解者として持ってるパワーを
遺憾なく発揮してもらってるわけです。
きのこが持つ分解酵素が、マイタケから分泌されて
肉のタンパク質を柔らかくし、アミノ酸に変えて、さらに、うま味にしてくれています」


マイタケの分解酵素には、お肉を柔らかくするだけでなく
うま味もアップする働きがあったんです。

※家庭で簡単に柔らかくする場合
マイタケを細かく刻んで、お肉にまぶし、冷蔵庫で4時間以上置いてください。