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2016年7月30日放送 「わさび」
今回注目する食材は、伊豆で作られるわさび。わさびのおいしさの秘密を求めて、寿司職人・青木利勝氏と大和田伸也さんが現地を訪れる。
2人が出会ったのは、全国わさび生産者協議会の会長も務める飯田茂雄さんと、わさび農家の9代目になる息子の哲司さん。飯田さん一家は、250年前から代々わさびを作り続けているという。
わさびにもいろいろな種類があるが、飯田さんが作るわさびは、その中でも最高級品とよばれる“真妻わさび”。代々受け継いでいる約1ヘクタールのわさび田で、1週間におよそ600本もの真妻わさびをすべて手作業で収穫する。
青木さんと大和田さんも、収穫をお手伝い。畑で収穫したばかりのわさびをすり下ろして食べさせてもらうと、さわやかな香りと心地よい辛さを感じる。
飯田さん親子は、おいしいわさびの栽培にはきれいな水が欠かせないと語る。はたしてわさびときれいな水の関係とは…!?
その後もたくさん真妻わさびの秘密を教えてもらった2人。そのお返しに、青木氏が飯田さん家族に真妻わさびを使った握りをふるまうことに。ネタのおいしさ、そしてわさびの香りと辛みを存分に楽しむ青木流の寿司とは…!?
番組ではわさびがおいしい理由を、科学的な視点から生物学者の福岡伸一博士が解説。
さらに、東京に戻った青木氏が、家庭でもすぐに真似できるわさびの保存方法を伝授!
- 今回のシェフ・レポーター
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大和田伸也(俳優)
青木利勝(鮨職人)
- 地元の匠
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飯田哲司さん
飯田茂雄さん
- 地元の匠
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木谷成克さん
- 地元の店
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「のんき寿司」
静岡県伊東市宮川町1-2-10
TEL:0557-37-2454
- 今回登場した料理
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木谷成克さん
「わさびの茎巻」青木利勝さん
「メジマグロ山葵醤油漬けの握り」青木利勝さん
「アワビの酒蒸・本山葵の香り」青木利勝さん
「石鯛の握り」青木利勝さん
「アオリイカの握り」青木利勝さん
「あぶり金目の握り・山葵のせ」
『わさび』
- 教えて福岡博士
~わさびの自家中毒ってなに?~ -
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福岡伸一
(生物学者、青山学院大学教授) -
草野満代
(ごはんジャパンナビゲーター)
「「アレロパシー」という植物の戦略なんです」
「戦略?」
「自らわさびの成分を出して、競合相手の植物や虫を遠ざけていたんです。
ところが人間が知恵を貸してくれた。
それがわさび田です。水の中で育てる」 -
- わさびの辛さ
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わさびの辛味成分は揮発性なので、舌だけでなく鼻でも感じる。
なので、鼻をつまむと辛さが和らぐ。
同じ辛味でも唐辛子とわさびには大きな違いがある。
冷たい料理に合うのがわさびの特徴だが、この香気成分は温度に弱く、熱をかけるとあっという間に飛び出してきて空気中に拡散するので、わさびの辛味は冷たさに近い。
また、わさびの辛さは脂に溶けやすい。
なので、トロみたいに脂がたっぷりなものは、たくさんわさびを入れる。脂が少ないネタほど少量のわさびで引き立つ。