鶏肉を割下で煮て卵でとじる現在の「親子丼」のスタイルは、明治時代に都内の料理店で生まれたと言われています。客が鍋の残りを卵でとじ、ご飯と一緒に食べる姿をヒントに考案されました。当時、店内で汁かけ飯を提供すると「店の格が落ちる」との風潮もあり出前限定だったそうです。

「鳥つね 湯島天神前本店」は創業110年目を迎える鳥料理の老舗です。夜は地鶏の鍋などコース料理が中心ですが、昼は親子丼専門店として営業。湯島界隈が花街だった創業当初からの人気メニューで、鶏肉・玉子など厳選した食材はもちろん、その最大の特徴は「しょうゆ」「みりん」「砂糖」を合わせた、たっぷりの「割下」です。「汁で食べる親子丼」といわれる伝統の味わいです。