日本シリーズ陰のMVP。超強力打線が目を引く巨人の中で、その存在は異質。
目立たないがこの男の活躍が巨人の日本一を手繰り寄せたと言っても過言ではない。
男の名は松本哲也、育成選手出身の25歳。
日本シリーズ、巨人が王手をかけて迎えた第6戦。大接戦となった大一番で、
決定的な得点はこの男の足から生まれた。
1-0で迎えた6回。
1塁ランナー松本は一瞬の隙を見逃さなかった。
小笠原のライトへの打球、日本ハム・稲葉が処理をもたつく…松本はこれに対し、
躊躇なく3塁ベースを蹴り、一度もスピードを緩めることなくホームへ。
巨人は2-0で勝利した。
この日本一の行方を左右した象徴的な1シーン。
これこそ、この1年間、巨人に勝利を呼び込んできた松本のプレースタイルの象徴でもあった。
俊足、巧打、堅守…巨人きっての仕事人はいかにしてそのプレースタイルを築き上げたのか。
巨人の栄光は、松本なしには語れない。
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