| 中:今言ったみたいに、全部、どのプレーにおいても後手を踏むわけじゃん。一番ベストなのはフラット3の両サイドをデュガリーとピレスに付けるのがベストだよね。でもこうつける事に対しての一番ポイントになるのは、ボールに対してのみんな完璧なプレッシャーがいっていれば、いい寄せができてればいつもフラット3を保てる状態で守れるわけだけど、絶対90分やる中で、体力的にも、相手の技術が高ければひとりかわされたら終わりなんで。要するに無理なわけじゃないですか。それに対して一番いい対応の仕方っていうのはやっぱり4バックなのかな? 森:こうなると、本当に(フランスの)サイドバックがフリーなんですよね。 森:だから戦い方ですよね。ひいて守るんだったらこうなるの当たり前ですから。どこの国だってこうなるんですから、ぺナルティエリアの付近では。それを「引き過ぎだ」とか結構いろいろいうわけだけど。だからどこのチームだってペナルティーエリアのラインで守って攻めるんだから。それはそれでいいとは思うんだけど。 中:例えば、もし今度スペインとやるとき、最初から誰が誰をつかむっていう形を決めやるっていうことはありえない? 森:ありえないですね 中:ありえない? 森:トルシエの考え的にはマンマークをつけるということはまずないでしょう。多少入ってきたら見るってことですよね。 中:例えば、稲本がやるんだったら、稲本がラウルを気にしてて、森岡がこっち側絞るとこ絞って、左サイドは明神が見るという、そういうある程度の約束事っていうのは作れない? 森:どうだろうな。だからフランス戦に関して言えば、本当にジダンが好き勝手にやってたじゃないですか。3ボランチで、3ボランチの両脇が前に前にプレッシャーかけてきたから、稲本がちょっと前にいった裏とか。なんでもやられちゃってたわけだけど。ただ海外でスペシャル級の選手をマンマーク、マンマークっていうか多少気にするってことですよね? 中:気にするっていうか、ある程度の責任感があれば。例えば明神はいつもどっちにいくか迷ってたよね。で、森岡も右サイドラインを気にするけど、中央あけるとアンリにつかれるから、ってこのジレンマに。自分はいつもマークつかんでないから不安じゃないですか。 森:それもありますね 中:いつもマークする相手を持たず、自分は不安な状態でプレーしてると思うんだ。相手が1トップだと。それを打ち消すために、どうした? 森:前半の途中から、前の方まで、ジダンのところとかもいってたんです けど、そうすると簡単にはたかれて、逆に振られて、また戻っての繰り返し。だからまあぼくも右やってるときには本当は右サイドラインに行きたいですよ。ただその前の練習とかでも、アンリ対策ではないですけど、結構そういう意識しろ、意識しろって自分の後ろに入ってくるのとか気にするっていうのやってたんで。ただ今考えればストッパーで後ろを気にしてたら前にはいけないんで。だからそれはカバー、カバーでいくしかないんで。 中:じゃあやっぱ右サイドにいたほうがいい? 森:そこを常に狙ってたほうがいいでしょう。ぼくが真ん中やってたら、ストッパーには常に前だけ狙わせますけどね。裏なんて気にするなっていいますけど。 中:中央に対してはある程度自分が先に予測してスペースを埋めたりとか 森:そうですね。例えばアンリとかで一対一。スプリント勝負になったらきついじゃないですか。 中:もう絶対勝てないよね 森:それを高い位置でやっちゃうとリスクが大きいんだけど、アウェーで戦っているようだったら、ペナルティーエリア付近で 中:ラインをペナルティーエリア付近で 森:まあせめてペナルティーエリアの10m前にひいたとして、裏に出てきたらつぶしちゃえていうのでいいと思うんですけど。 中:最初高い位置からプレスにいきすぎたと思うのね。 森:それもあるでしょうね 中:今度その反省も踏まえて、この試合に一喜一憂してもしょうがないから2002年に向けてどうするのかっていうことに関して、例えば世界のトップ10とやるときにはある程度ひいてスタートしたほうがいいということはもうわかった? 森:ですよね 中:例えば今回スタートはサンターサークルのちょっと前から下げてみよう。前回は敵陣の半分くらいからいってたと思うんだけど、センターサークル付近まで下げて。要するにセンターサークルのあたり。 森:中盤に入ってきたら行くっていう形にしないと 中:自分達から前に行くと、ハーフウェイライン辺りを使われて、そこにいったら後ろが使われるという悪循環の繰り返しだったから。自分達が前に行こう、行こうっていう気持ちが強すぎて。逆にいえば待っててラインをひいて、網に入って来たところを捕まえて。背後のスペースがこれだけ小さければ飛び出すスペースもなくなるから、ある意味守りやすいし。 森:おっしゃる通りじゃないでしょうか。 中:それはでも例えば森岡がそういうことをトルシエに言ったりして 森:なんとなくというかいろいろ話はしたいと思いますけどね 中:でも実際言ったりしてる? 森:するときもありますよ 中:でも例えばチームの中でそういう風にいえるの多分森岡しかいない 森:そんなこともないですよ。ヒデとかもいろいろしゃべってるだろうし。だから正直言って色々言っても多分ぼくはパニックになってたと思う。フランス戦に関しては。最初の5分10分で「これはどうしよう」っていうのはあったと思いますよ。いろんな経験をつんでヨーロッパでやってるヒデとかは頼もしかったし。頼もしいというかあのレベルでも抜けてましたからね。たいしたもんだなって。ああいう経験っていうのは次に生かされると思いますけどね。それでスペイン戦がどうのっていうのはまだまだ早い話だと思いますけどね。スペイン戦はまず、ワールドカップを見たら戦い方をどうするかっていうの大きいと思いますね。 |