(聞き手:中山貴雄アナウンサー)
 

セルジオ:ただね、采配というのは90分の試合の時の采配と、メンバーを選ぶときの采配があると思うんですよね。だから、代表っていうのは行っても、行っても使ってくれない。使わないけれども先に切られる、っていうのは足し算になりますよ。僕はね、日本のサッカーは、まだフランスとか外国みたいに層が厚くない中ね、例えば久保とか、藤田とか決まっている人をいつも連れていって切るという、切ってもいいけど一回チャンスあげて、例えば5−0の後、使ってもダメだったから切るというのは分かるんですけども、ベンチに座って、アップしてそれを切って、次に連れていった選手も使わないで帰ってくるというのはね。

中西:それでしかも変えちゃう、コアなメンバーっていうのは変えていないんですよ、ある程度は。

セルジオ:それとね、7人代えられる試合に使わなかったら、公式試合にはつかえないじゃないですかね。

中西:途中から使う選手も選ぶ選手もそうですけど、やっぱり代わっていかなければいけないと思うんですよ、いろんなメンバーが。でも積み重ねがなしに代わって、出るメンバーが代わってなくて、交替しなければいけないメンバーがいつも入れ替えてる。常に代わっているメンバーは、ベンチに座っているメンバーで、合宿に呼ばれて落とされたりとか、そのへんの積み重ねが毎回無いような、ただ話題作りのだけにいろんな選手を呼んで、例えば中山選手を呼んだり、三浦カズ選手を呼んだりして話題作りの為に呼んで、結局試合にいつも使わないですよね。

セルジオ:あとはね、大人でしょ。結婚してるし、子供もいるし。帰れといえば、帰るべきですし、「静岡帰れ」と言われれば、僕は帰るべきだと思う。

中西:森岡のことですね。

セルジオ:出さないなら、「どうして俺を出さない」とか、それは反抗じゃなくてそこまで出たい、そこまで競争を求めるという、もう少し選手にらも期待したいんですけど、おとなしいチームですね、日本は。まあ、日本の文化なのかもしれないけど。

中西:でも、やっぱり選手に聞くと、2002年にみんな選ばれたいっていう事があって、自分がやっぱり、それがやっぱり僕もセルジオさんも分かっていると思うんですけど、自分がアピールすることは、それにつながる、自分を何で使わないと言うのがつながると思うんですけど、みんなはそうじゃなておとなしくして。

セルジオ:でも恐怖がないんですかね、近づいたら自分は最終的には切られるという。要するに主張しなかったら今みたいに試合に使わないけど、入れ替わっていくということは、ぎりぎりになったら、見たこと無いから使えないからメンバーに入れないって。だから今のうちに出して下さいって言わなかったら、待って、待って、待ってね、まあ出てる選手はまだいいんですよ。出てない選手はね、なんで出さないかってもう少し主張しなかったら、まあこれからキップを申し込みしても手に入らないし(笑)、現場にも入らないし、試合も観られない。

中西:TVでしか試合を観られない(笑)。まあ今そういうような話をした中で、 最初のスペインの話を、僕もセルジオさんに聞きたかったんですけど、最後ロスタイムに点を決められなかったじゃないですか。僕も、本大会でも絶対訪れると思うんですよ。例えば引き分けなければいけないゲーム、強豪国相手に。今回は引き分けなきゃいけない、勝たなきゃいけない、どっちでもなかったんですよね。できれば勝って試したかったゲームと思うんですけど。その中でわざわざ守備的な選手を投入して、引き分け狙いでいったのに、ロスタイムで1点とられたというのは、あれはまずくないですか。

セルジオ:そうですね、僕は例えば5−0で負けても、次の試合をどれだけ成長するか見たいから、別に5−0で負けてよかった。さあスペインとどういう試合をやるかということですね。前半はね、まあベストメンバーに近い相手と堂々と引き分けた。1つ目標を果たしましたよね。そこでハーフタイムにご苦労さん、OKって、半分は終わった、さぁうちは最近点取らなかったらだめだと、さぁせっかく連れてきた選手とか、藤田とかそういうのアップ(新しい選手がたくさん入ってきて)それで、3点取られて3−0で負けてもいいと思うんですね、チャレンジしたから、守ろう、守ろう、守ろうとしてロスタイムに取られたらなんか罰が当たってるみたいなね、ちゃんとやりなさいっていうみたいに教えられてね。

中西:新しい選手がたくさん入ってきて。

セルジオ:それで、3点取られて3−0で負けてもいいと思う。

中西:みんないいと言いますよ、チャレンジしたから。

中西:しかも、スペインはほとんどメンバー入れ替えて、1.5軍のようなメンバーだったじゃないですか…

セルジオ:だからね、もし前半にラウルの右足のボールが左足のほうに来たら1点取られたらやむを得ず見れたんですけども、けども追いこまれてやるというのは当たり前のことでね、0―0から1−0、1−0リードされたら1点取りに行っても引き分けだから、そこまでいって欲しかったんですけども。

中西:でも0−0だから結局それが見られなかった、しかもそれでチャレンジするのかなっておもったら引き分け狙いに明神を投入して、さらに守備的に行ってしまった。

セルジオ:オランダとポルトガルの試合見たんですよ、2−2の試合、で2―0で勝っててね、攻撃的な選手いれたんですよ、(2人入れましたよね。)最後の記者会見、私はまた点取りに行こうとして裏目に出たっていうのは分かりやすいよね。私の責任だって。

中西:パンハールが自分で仕掛けて行ったんですね、2―0で負けてて二人FWの選手を投入して2−2に追いつかれたんですけれども、最後記者会見で私が更に点を取りに行きました、でも、やられました、私の責任ですってはっきりいったら 

セルジオ:テーマがありますよね、そこに、やっぱり、なるほど、いいなっていう期待もたすんですね、俺はこういうチーム持ってるからひくにはいかないっていうね、日本もやっぱり出かけて行くっていうことはチャレンジっていう、よく言葉監督が使われるから、チャレンジっていうのは、守って、守って、代えるっていうのは、半分だと思うんだよね、100%のチャレンジっていうのは守れたからこんどこう、その部分がねフランス戦も無かったし、今回もない、0点であるっていうことは得点してないってことの自覚はあんまり話しに記者会見に出てこない。

中西:出てこないですよね、そういうことも含めて要するにトルシエは記者会見で90分までは0―0で守ることが出来たとかいってますけど、ロスタイムに点を取られたってことは、またドーハの悲劇と変わらないじゃないですか、そこは成長してないっていう…

セルジオ:ロスタイムに取られると、早めにとられて1−0で負けは、負けですから、一つの課題としたら少ない点数で日本は戦えるていうのはもうだいぶ前からできてます。その影で戦術的に今度負担がかかって1点取るためにどうすればいいかっていう、ちょっとした、もしかしたらって言うところまで見せてくれれば十分だと思うんですよ、選手らがそれを掴んだときにふくらむと思うんですよ、どうすればいいかってまだ掴めない状態でね、

中西:要するに守ろうとして、守ろうとしたのにロスタイムに1点取られたしかもロスタイムに点を取られるっていうのは悪しき習慣で、結局そこは変わってなくって、しかも守りにいって負けたってことを反省しなきゃいけないというか、それは監督の采配としてですけどね。

セルジオ:スペイン戦とアルゼンチン戦とクロアチア戦の試合をね、3試合を一緒見たら我々が今心配していることが、よくわかるんじゃないかな、フランス戦とスペイン戦を見たらよくなった、よくなったといえるんですけども、1998年のフランスとクロアチア戦と、もっとさかのぼったらイラク戦そういうところとスペイン戦をみたら、我々が求めてるもの、これで満足しちゃいけないっていうのが、多分みんな分かるんじゃないかなと思います。

中西:なんかみんなトルシエ自体は目の前の自分の危険を回避するためだけに、引き分け狙いに行ったような感じがするんですけども、僕は…

セルジオ:僕もそう思います、現場の監督としたら多分ね、2回連敗、大敗したらまずいって言う、ただ忘れちゃ行けないのはサッカー協会もね、あれぐらいフォローしてるじゃない、負けても代えないって言われたら勝負できるじゃないですか、負けたら代えるぞっていわれたら分かるよ、そんな気にしないで堂々やってこいと、やってこいといいながら、やって帰ってこなかったら問題ですよね。

中西:かみ合ってないですよね、協会は負けてもいいから監督は代えないから2002年に向けていい準備をしたいと、(後半勝負に行かないとね)いかなきゃ、で、どうするんだろうって思うし、コンフェデレーションカップも3戦全敗しても代えないといってるからにはある程度リスクを犯してもいいっていう、それなのにトルシエ監督はリスクを全く犯さずに自分の為に引き分けを狙いにいったりするっていうのは… 

 

 
 

セルジオ:それでね最終的に結果出してくれれば良いんですけれども、見えないときにはなるまで心配で心配でしょうがないですけども、そこがやっぱり日本のメディアもそうですけれども、サポーターも、今の21世紀だけ見ないでね、要するにフランスから2002年へという、結構長期的な準備がね、予選もない国でどう準備して行くという、積み重ねとか、公約的に協会とか、そういう部分をねここにきて急に変えるっていう全部悪いから捨てちゃうっていうことでは、ちょっと納得できない部分がありますから、若手を中心に精神的に日本の選手達がこれから僅かな時間に巻き返せるという、僕はすごく心配があると思います、例えば中村にしても、小野にしても、ワールドユースからずっと未練を持たしてあなたらだっていってきたところにね、これぐらいメンバー変えて、今度は違うんだってなってしまったらね…

中西:結局トルシエの培ってきたメンバーっていうのは外されたわけですから、このメンバーを中心にしていこうとしてるメンバーがダメだってこの間いっちゃいましたからね、

セルジオ:そこがやっぱりフランスのチームが負けてもあれがベストか、今回は負けたけれどもなんとか守れたチームがベストかっていうことがね、

中西:どっちがベストにするんでしょうかね。

セルジオ:それがね、そういう気持ちになるのが不自然じゃないですかね。積み重ねてきたものがここにきて、どっちのチームになるっていう事がね、これが僕、今、一番心配してることだね。

中西:フランス戦が終わったあとで、一気に今まで積み重ねてきたことが0になって、で、守れるチームに変えちゃった。

セルジオ:そしたらさ、ほんと、時間的に間に合うかなっていうね、

中西:今まで3年間何してたのっていう感じになりますよね。

セルジオ:ただ、3つ年取っただけで僕は終わりたくないな…

中西:世の中はですね、スペイン戦0―1だって、惜敗、善戦というムードがあるじゃないですか、これは怖いことですか?

セルジオ:僕は、いろんな意味で怖いと言うのは例えばフランスにね1−0で負けてたら、その1−0また1−0かとなるんですね、8―0で負けたら1−0もっと光るんですね、だから、スコアーが開いたから、これフランスでね、縮まったって錯覚してるんですね、

中西:日本人って比較論が好きで、前の試合よりよくなったって言う、そのすぐ昔のこと忘れちゃうんですよ。だから、1個前の試合と比較するんじゃなくて、最初に言ったとおり2002年ワールドカップベスト16に入るためにどうしなきゃいけないかって言うことを考えた上で、じゃ、戦術的に技術的に精神的に何が足りなかったかってことを考えると、今回の試合はいろんなことが足りなかった、まだまだ直さなきゃいけないたくさんある、だから惜敗よかったねというムードは僕は違うと思うんですよね。

セルジオ:惜敗って言うのは、やること全部やってやっぱりフランスより伸びた負けてしょうがないって言うのね、これでいったら僕から見てもあんまり変わってないのね、だから、これから犠牲になっていく人達が、まえ城が水かけられたら今度は高原じゃないかなってね、今のシステムでちょっと変えなかったら全く苦しいサッカーになると思うんですね、で、どっかで、もし先にとられたらフランスみたいに大敗する可能性もないことないですね。0点で抑えられたら良いんですけれども、2.3年前から、それから独立するための対策、企画使ったお金

中西:逆に1点取られても2点3点取れるようんなチームにしたかったんですよね。

セルジオ:そうでしょう。ただそれがねアジアレベルでそれができたから強いところとやって欲しいですよね、だってアジアレベルでフランスに行くチームもできたんですね、そこが変わらない限りは対策と、外国人監督ていう期待がね、ここで崩れちゃものすごい困るんですね、そのぶんが2試合はなかった、はっきりね、大敗、惜敗でもなかった、さぁ、次の大会から忘れちゃいけないのは、時計は進んで行ってやった相手はワールドカップまではできなくなると言う自覚も持たなくちゃ行けないと思う。

中西:同じチームと2度と出来なくて、毎日日は進んでて、こうやって離してる間も準備する期間はどんどん減ってるってことを、やっぱりしっかり痛感しなきゃいけないと思いますよ。

中山:重くなってしまいましたけどね、

セルジオ:重くなったと言うより軽くなったらまた、フランスみたいに大敗されますよ、

中西:これで、僕、逆によかったと思いますよ、今問題が出てね、まだ間に合いますよ。
セルジオ:ちょっといけるっていうところまで、要するに元に戻っただけと思えばいいんですね、これからどうするかってことを求めたいですね。