|
| |
![]() |
| 角澤:先程から空気が薄いって話でてますけど、高地対策ですね。具体的にういうことをやっていったらいいでしょう。 黒岩:今、日本でも糸川選手、白幡選手って、世界で活躍している選手いるんですけども、2人がやっているトレーニングっていうのが低酸素室という部屋を作っているんですよ。それは、東京に作ってあるんですけど、そこで生活するわけですよ。ですから、夜寝ているときも標高2300mぐらいの酸素濃度に設定しておいて、そこで生活すると1日のうち数回低酸素を吸いながらトレーニングをすると、こういうことをやることによって体内で発生する血中のヘモグロビン値を高めるとかね、こういうことを定期的に測定しながら今やっているんですよね。特にその現地に行かないとなかなか今できない状況ですよね。高地トレーニングっていってもコロラドとかボルドーもそうですよね。こういう高い所、高い所を求めなくても東京でそういう高地トレーニングっていうものを今考えてやっているんですけど。 荻原:それは全日本スケート連盟の持ち物ですか。 黒岩:いや、それは日本スケート連盟の持ち物じゃないんですけども。まあ そういう部分が今後、日本の長距離界っていうね、スケートに限らず、マラソンもそういう競技もね。やはりこういうものを考えていく必要があるんじゃないかと思いますけどね。 角澤:ジャンプの世界も高地対策って大事ですよね? 荻原:そうですね。特にクロスカントリーでしけどね。やっぱり極力標高の高いところに行ってトレーニングを続けることで、できれば黒岩さんがおっしゃったように標高の高い所、もしくはそういう低酸素室で生活ができればいいんですけどね。なかなか低酸素室作るにも金がかかりますし。その資金どこから得るのかっていうのも問題になってくるでしょうし。また、その合宿をずっと行っていくっていうのも今の段階ではいろいろ問題になってくると思いますので、その辺はオリンピックに向けて特別な今日かをもう1度組織全体が考えてもいいんじゃないかな、と思いますけどね。 角澤:クロスカントリーの世界で、高地トレーニングって空気の薄いところいって追い込むんですか? 荻原:いや、追い込まないですよ。標高の高いところに行って、ゆっくり長い時間走ってるんですよ。距離も。そうすると血中のヘモグロビンですか?が。その少ない酸素でも長い時間走れるような血液になってくるわけですよね。で、そういう強化はしてますけど、もう少し増やしてもいいんじゃないかと思うんですよね。ソルトレイクシティーに向けては 角澤:特に今回の空気の薄さに向けては、特別なトレーニングが必要なんでしょうね。改めて先程清水宏保選手の名前があがりましたけど、他には? 黒岩:清水くんに関しては34秒3っていう自分の世界記録から、33秒台を目指してもらいたいと共に、やはり2大会連続の金メダルっていうもの を期待したいと思いますよね。で、もう十分彼はそれを達成するだけの力を持ってると思いますしね。さらに自分でそういう課題、目標っ ていうものを持って取り組んでもらいたいな、と思いますね。 角澤:その他には女子も含めてありますか? 黒岩:女子も含めてというと、最近三宮恵利子さんが出て来てますし、外池さんも出てきてますしね。男子でいうと長野同様、清水君と堀井君。堀井君もここにきてようやく復調してきましたから。スラップスケートとの相性がよくなった。なおかつトレーニングコーチとの関係がよくなった。いろんなもろもろが、彼を取り巻く環境が整ったから、あれだけの成績が出てきたと思うんですけどね。やはり、清水君、堀井君。女子においては三宮さん、外池さん。この辺の選手でどうにか頑張ってもらいたいですね。 角澤:堀井さんといいますと、黒岩さんもサラエボがあって、そしてその後カルガリーでメダルを取った。なかなか見る目線も変わってくると思うんですけど… 黒岩:そうですよね。堀井君に関しては、大学4年間指導にあたってきましたしね。ちょうどあれはリレハンメルのオリンピックですか?500mで銅メダルを取って、長野ですごく期待されたんですけどね。なかなか長野オリンピックの直前に現れたスラップスケートと相性がなかなかあ わなくて、思うような成績が出ない悔しさを持ってますからね。それを次のソルトレイクでどうにか克服してもらいたいと思いますね。 角澤:次晴さんは、まずお兄さんのことを聞いておきたいんですけど 荻原:そうですね。もう彼には必ずメダルを取らせたいなという僕自身の気持ちもありますし兄貴ともよく話すんですけども、やっぱりもう、もしかしたら最後のオリンピック、もしくは最後のウインターシーズンに次のオリンピックがなるかもしれないので、やっぱりいい形で終わってもらいたい。彼のいい形っていうのは、オリンピックでメダルを取ることだと思うんですよ。ですからその辺はね、頑張ってもらいたいというか、口で言うのは簡単ですけども、ま、彼はオリンピックに向けての情熱すごい持ってますし。僕も出来る限り何か協力できればいいな、と思いますけどね。 角澤:今の状態としては、いろいろ苦しんでる時期もご覧になってると思うんですけど、どうですか? 荻原:そうですね。やっぱり長く戦ってきて、良い時もあれば悪い時もあると思うんですけども。それと、ちょっと年齢のことを言うのもあれなんですけど、彼は今31歳で、オリンピックの時には32歳になるわけですよね。で、その年齢でノルディック複合の世界で戦ってる、数人はいますけど、トップ10に入るのは、いま荻原健司ぐらいしかいないんですよ。ぐらいっていうより、荻原健司しかいないんです。 萩原:どうですかね、僕は普通に歩いていてもスキーの滑り方のような歩き方してますけどって、ただのがにまただろうっていう、関係ないのありましたけどね、でも僕の場合は、そんなに生活の中で考えるって事はなかった。スキーの滑り方のような歩き方してますけどって、ただのがにまただろうっていう関係ないのありましたけどね。でも僕の場合はそんなに生活の中で考えるってことはなかったですかね。歩き方とかイメージはしてましたけど、でも何か気にしてやったというのは特にないですね。 角澤:先程から空気が薄いって話でてますけど、高地対策ですね。具体的にどういうことをやっていったらいいでしょう。 荻原:32歳になるわけですよね。で、その年齢でノルディック複合の世界で戦ってる、数人はいますけどもトップ10に入るのは、今、荻原健二しかいないんですよ。 角澤:みんな20代 荻原:みんな20代、もしくは10代なんです、そんな中で30代が一人戦ってるんでそういうとこでも色々問題はあるんでしょうけれども、とにかくその 情熱をメダルへの執念、と言うのは他の選手にも負けないものを持ってると思いますから、必ずやってくれると僕は信じてますし、是非皆さんにも応援してもらいたいと思いますね。 |
![]() |
| 角澤:他に注目してる、アスリートっていますか。 荻原:あとノルディック複合でいえば、若手が急成長してきますんで、そのオリンピック、ソルトレイクシティーで若手が出てきてるんだぞという、いいアピールになると思いますから、頑張ってもらいたいですし、その力をみんな合わせて、ノルディック複合というと、よく皆さんね、団体のメダルというのを皆さん期待していただけるんで、そのみんなで力を合わせてメダルとっていただきたいですし、あとはジャンプでいえば、長野オリンピックの頃の活躍から比べると、みなさん選手苦戦してるんで、また、その復活、日の丸飛行隊というのをソルトレイクシティーでファンの皆さん待ってるんでしょうし、僕も見てみたいですね。 角澤:船木選手も苦しんでるイメージがありますが。 荻原:苦しんでますけどね、いろいろルールの変更等ありましたけど、それから時間もたって、ソルトレイクシティーにむけて皆さんやってますから、そのへんは心配ないんじゃないかなと思いますけど、でも、見てるほうとするとねオリンピック前のシーズン、この成績で大丈夫なのかなと不安になっちゃいますけどね、でも、そのへんは変わらずやってくれると思いますけどね。 角澤:オリンピック前年の調子の作り方、オリンピックに向けた作り方、今すぐにでもやってくれという人も中にはいると思うんですけれども、その辺どうですか。 荻原:まず一番大切なのは、その選手自身がオリンピックへ向けてのもう一度意識の確認、自分はオリンピックへ出たいのか出て何をしたいのか、というこ とを、もう一回頭の中で整理して、その中で、やるべきことですとか、周りのスタッフの関係とか、そういうことを整理する事が、まず必要だと思いますけどね。 角澤:黒岩さん自分は何の為に、今、これをやってるんだという、すごいシンプルなことを考える、それは大事なことなんですね。 黒岩:大事だと思いますよ。やはり、今、おかれている立場というものをしっかり 把握して例えば前年世界チャンピオンになった人もいますでしょうし、ジャンプのように、今、船木君なんか苦しんでますけどね、彼のように次の オリンピックで後1年、どう残された時間で、何をしなければいけないのか、これは個々に目標とかあると思うんですよね、ま、私もサラエボオリンピック、カルガリーオリンピック、オリンピックの前年、両方前年なんですけども、世界チャンピオンなんですよ。ですからサラエボオリンピックで大敗したときには、やはり前の年優勝した、今の、この力を維持したいというすごい消極的なものがあった、だけど、カルガリーオリンピックに向けては、そういう消極的なものではなくて、じゃカルガリーオリンピックに向けての1年間は何をしなければいけないのかっていう課題をしっかり把握したっていう部分では、僕の2つのオリンピックではまったく違うオリンピックになったんですけども、やはり今の選手もその辺のこと充分わかってると思うんですけども、やはり今年悪かったから、そういうものを土台に組み立てて来年のオリンピックまでの1年間というものを過ごしてもらいたいと思いますね。 角澤:黒岩さんのコメントでメダルを取れた事も嬉しいけど、この4年間を充実して過ごせたのが自分では嬉しいんだと。 黒岩:そうですね、やはり4年間作り上げてきたプロセスっていうものは、メダルっていう形になったもの以上に、自分の財産になってますからね。そういプロセスをしっかり組み立てて欲しいな、そういう風に考えると今の清水君、堀井君っていうのは、しっかりプロセスをつくって、今、この立場にあるなという気がしますけどね。 荻原:よく、ウィンタースポーツの選手、夏、何やってるのって聞かれますからね、野球とか、サッカーとかやってるんですかって聞かれちゃうんですけど、夏場のトレーニング、今、ジャンプは夏でも飛べますし、あとクロスカントリーのトレーニングはタイヤのついたものでできますし、ヨーロッパに行けば氷河の雪の上でクロスカントリーができるわけですよね。で、あのスケートでいけばローラーのついたインラインスケートですとか、清水君は自転車やってますし、夏場のトレーニングがね、わりとというか、すごい大事なんだよというのを結構知らないほうが多いのが残念なんですけど。 角澤:夏場は具体的にどの辺の部分を作りあげるわけですか。 黒岩:夏場で作り上げる物っていうのは、やはり筋力的な部分っていうのは、夏場でしかできないわけですよね、で、スケートで比較的恵まれている部分っていうのは、今、こういう時代になってきて、夏滑れるっていうのがありますよね、ですから4月からトレーニングを開始して、清水君も先日からトレーニングを始めてますけど、はじめて筋力的な部分、心肺的な部分、技術的な部分っていうものをやはり課題をもってやってると思うんですよ。やはり4.5.6.7月で作りあげたものを1度夏場カルガリーっていうところで、試して見ることができるわけですよ、実際スケートに乗って4月〜6.7月までやってきた事が正しいのかどうかっていう確認をして、それで、これでいけば間違いないって言うものがあれば、そっからまた8.9.10月シーズンインまで、また組み立てることができる。スケートでいえば2シーズン制っていういう言葉を使ってるんですけども、そういう意味で1回確認ができるという部分では非常に恵まれてる思いますね。ですから、そこで、もう一度組み立てて筋力的なものが不足しているのか、技術的なものが不足しているのかって言うものが、把握して8.9.10月のトレーニングでそれを補っていくと… 角澤:とにかく残り少ないですし、悔いのない時間を過ごして欲しいなと思いますけどね。 |