石川多映子からのメール 「私、元気でやってます!!」

 
 

1月某日、とあるメールが届く。
 「今の一番の夢?は・・・」
ソフトボール・シドニー五輪代表・石川多映子さんからの近況報告である。

 さきごろ、年に一度のリクエスト放送「G−AWARD」が開催された。視聴者から寄せられたリクエスト作品の中から高得票で選ばれたのは3作品。そのひとつが「わすれなぐさ。〜知られざる有終美」。多くのスポーツ選手が歩むひっそりとした去り際を、ソフトボール五輪代表・石川多映子さんの引退を通して紹介した作品である。

 番組は、多映子さんが次に進む道を探し、歩き出す所で幕を閉じた。
 希望をいっぱい去り行く後姿を見送りながら、明るい未来を願い・・・。
 
 再放送もされ、多映子さんはその後どうしているのか?なんて思った方も
多いも知れない。
 そんな折に届いた近況メール。現在の活動や夢がたくさん詰まった文章である。
 それなら、ということで本人の了承を得て、全文掲載することにした。
 アスリート・夢の第二章を、このメールから感じてもらえればと思う。


こんにちは・・・
 
 会社を退職してから2ヶ月間、休息とともに次、何をやりたいかを探していました。
2ヶ月間はパッとしないまま月日が流れたように思います。
でも、今の仕事に出会ってから私は、色々な夢やプランが出てきました。
今の一番の夢?は「スポーツはいいよ!!」って事を伝えたいと思っています。
 現在はスポーツをやる子が少なく、スポーツは厳しいっていうのが現状のようです。
でも私は、スポーツを通して色々な事が学べると思います。例えば、人間関係、思いやる心、我慢、友達作り、仲間の大切さ・良さ、自己表現など、まだまだ沢山あると思います。
 だから私は、スポーツの良さをもっと知ってもらいたいと思っています。
(現に私は性格改善と友達作りがきっかけで、始めたようなものなので。)
私が今まで経験したことを皆さんに伝えて、少しでも役に立てたらって思っています。

編注:石川多映子さんは現在、地元の栃木県大平町役場に就職。スポーツ振興課に配属され、栃木県を中心に講演や小中学校のクリニックなど、ソフトボールの楽しさを広く伝えている。またテレビ出演なども行っていて、先ごろわが局でも「ソフトボール・ジャパンカップ」のゲスト解説も勤めていただいた。
結果は「ゲームに入り込み過ぎて、全然しゃべれませんでした」
やはり、まだソフトボールは引いた目では見れないようだ。

 現在私は、講演とか講習会を行なっていますが、講演での狙いは挫折した時の踏ん張り
みたいな事を話しています。誰もが一度は経験する事だと思うんです。挫折した時人と
して、色々あると思います。挫折を乗り越えて、その挫折に感謝する人、その挫折を乗り越えられず、後悔や非行に走ってしまい、本来の、本当の自分の姿を見失い、嘘の自分に
しようとする人。色々とあると思うんです。
 嘘の自分を生かすのではなく、本来の、本当の自分を生かしてほしいと思うので、私が
経験したこと全てを話して、少しでもその人たちのヒントやアドバイスや勇気に変えて
もらいたいと思っています。講習会では、その人たちがソフトボールは楽しいって思ってもらえるように、指導させてもらっています。

 ソフトボールに限らずスポーツは楽しいって思ってもらえるように・・・。

 現在私は教える立場ですが、教わる立場でもあります。第二の人生はすごく不安でしたけど、私の第二の人生は毎日が勉強になり、私の世界も広がっています。
 本当に幸せなことだと感じています。いつまでも勉強・幸せを感じ、そして出会いを大
切に頑張って行きたいと思っています。

 こんなような感じをやっていき、また新しい自分を発見できたらって思っています。
常に新しい自分を発見したくて、頑張っていますよ!!
 教える=ヒント
 教わる=発見です。

ではまた。

いしかわ たえこ