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7月1日放送「ベテランたちの選択 安藤美佐子編」は、大変なエピソード整理の中での放送でした。与えられた時間は20分弱。GETの中でもかなりの長い企画なのですが、半年もの長期取材。回ったテープは約300時間。紹介できないものも少なくありませんでした。そんな中でも、ぎりぎりの線でカットを決断したエピソードがあります。実は今もって悔やまれるシーンです。今回異例ですが、それを紹介しようと思います。
マッサージルームにて
安藤には、週に何回か、本音で全てを語る時間がある。トレーニングコーチ・大石益代さんのマッサージ。体をほぐしてもらいながら、あれやこれやと話す。2人は歳も近く競技観が似ていて、腹を割って話せる間柄だという。
大石「まだまだ限界は見えないね」
安藤「なんかさ、歳とってスピードや反応は落ちるけど、絶対何かが付くからね。経験で。今なんかさ、自分なんか守備も楽しいけど、バッティングもすごく楽しいから。色んな所でアクションとれて…」
大石「今また改めて違う角度での発見があると」
安藤「そうそう、バランスが、広まってね。 自分は今、だるいけど楽しい。本当に充実感あるし、体の大切さもかんじてるし、色んなこと感じながら毎日ソフトボールできてるし。ほんとシンドイけど」
10時47分。始まって1時間近く経つ。話は若手のチームのことになってゆく…
大石「自分達のレベルを上げようってのが今年の目標だからね。いきなり優勝っていうのはできないよね。でも、3年以内にはしっかり戦えるたけのレベルアップはしたいよね。」
安藤「焦ってもしょうがないよね。自分達の持ってる力、今の現状、それから頑張るしかないから。切羽詰まるとかね、どうのこうのの前にやることやらないでどうするんだっていう」
大石「本当チャレンジャーって位置だよね。シーズン入ってみて結果出てないかも知れないけど」
安藤「それでじたばたしてもしょうがない。そっからですよ。大事なのは。もうやばいだろうって状態が来ても、どこかでドラマは1回起こす!やることやってるとそういうのって絶対起こせる!!そんな風にね」
―そして今季の日本リーグに突入していくわけです。時間にして1分30秒位。私たちはこうしたエピソードを落とす、落とさないという苦労を繰り返し、放送にこぎつけます。反省も尽きません。今後もこうしたことには直面すると思いますが、冷静かつ熱い目で、判断して行きたいと思います。
[ソフトボール担当ディレクター 長田 誠]
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