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平成最後の甲子園球児 BIG4 プロ2年目の現在地

2018年夏 
第100回の記念大会となった甲子園。聖地を沸かせ、のちにドラフト1位でプロの道に進んだ「高校BIG4」と呼ばれた男達がいた。

小園海斗(報徳学園)⇒広島東洋カープ
藤原恭大(大阪桐蔭)⇒ロッテマリーンズ
根尾昂 (大阪桐蔭)⇒中日ドラゴンズ
吉田輝星(金足農業)⇒日本ハムファイターズ

あの夏の主役だった男達。あれから2年、プロ野球という厳しい世界で主役とは程遠い場所にいた。

それぞれの壁にぶつかり、、、
乗り越えようともがく、、、

「ルーキー」という肩書が消え、”プロ野球選手”としての真価が問われるプロ2年目。

高校時代から彼らを見続けてきたヒロド歩美(熱闘甲子園キャスター)が、それぞれの「現在地」に迫った。

【バイアスロン】 小足さくらは 「私は、わたしの道を行く。」

欧州で絶大な人気を誇る冬の競技、バイアスロン。
しかし、日本 に於いてはオリンピック出場選手がいるものの未だマイナーである。
そんな中、2014 年に彗星の如く現れたひとりの女子中学生がいる。


北海道東神楽町出身の小足さくら。


彼女は、
北海道庁が立ち上げた『タレントアスリート発掘・育成事業』の一期生として競技を始めた。
目標は、2022 年の北京オリンピック出場である。


バイアスロンとは、クロスカントリースキーとライフル射撃を組み合わせた複合競技で、
全身運動のスキーで乱れた呼吸と 心拍 を整え、 50 メートル先の標的を狙 ってタイムを競う。
まさに、『 動と静 が共存する』過酷なスポーツ だ 。


小足は、 始動してすぐに頭角を現した。
特に、レーザー銃の技術が優れていたことから 16 歳で強化指定選手に認定。
これは、男女を通じて日本初のことである。
それに伴って、彼女はユース世代が競技用ライフル銃の所持を許可 されているフィンランドで
自分専用の競技銃をオーダーメイド。
一年に2 回のペースで 海外 合宿を行い 、本格的なトレーニングで技術を磨いた。


小足さくらは、日本バイアスロン界にとって正真正銘『金の卵』となった。

ところが、である。

高校に入学した『金の卵』は、その輝きを失った。


思うように伸びないタイム と 技術 、そして成績。
体の異変を訴え試みた血液検査ではまさかの結果が・・・。

紆余曲折を経た小足が、
高校生活の集大成となるレースでどんなパフォーマンスを見せるのか?


壮行会の舞台あいさつで声を詰まらせた理由は、なんだったのか?

そして、高校を卒業した彼女が進む道とは…。

将来を期待された若きアスリートの6 年間に密着。

その軌跡と、想いを伝える。