1月20日(土)、千葉市美浜文化ホールにおいて中井貴惠の「絵本の世界へようこそ」を開催しました。千葉県内の母子生活支援施設で生活する方々を中心に、児童養護施設で生活する子ども達や、会場のある美浜区近隣の方々など200名以上の方がお越しくださいました。
演目はアンデルセン「はだかの王さま」とキム・フォップス・オーカソン「おじいちゃんがおばけになったわけ」です。中井さんが登場人物を演じ分け朗読し、場面に合わせて作られた音楽がピアノで演奏され、観客は容易に物語の世界に入っていくことができます。
まず最初の演目は「はだかの王さま」。お話をする前に、アンデルセンがどんな作家で、どんなお話を書いているのか、中井さんから説明がありました。誰もが知っている有名な童話がたくさんあり、観客の皆さんもびっくりです。
そのアンデルセンの名作童話の一つで今回読み聞かせをする「はだかの王さま」は、中井さんご自身が再話として書かれた絵本です。おしゃれ好きな王様がとても珍しい洋服を作るという仕立て屋さんに洋服を注文します。王様は出来上がりを楽しみにしていました。「トンカラ トンカラ トントントン♪」機織りの音とともに流れるメロディが楽しく、観客の皆さんの心に残ります。中井さんが客席にマイクを向けると、「トンカラ トンカラ トントントン♪」。子どもから大人までみんなでピアノの演奏に合わせて歌いました。
2つ目の演目は「おじいちゃんがおばけになったわけ」です。お話をする前に、中井さんが「本物のおばけを見たことがある人?」と観客に問いかけると、たくさんの子どもたちが「はい!」と手を上げました。おばけなんて迷信だと大人は常識で考えてしまうものですが、もしかしたら本当に身近なところにいる存在なのかもしれません。
このお話に出てくるおばけは、決して怖いおばけではありません。なぜなら、主人公エリックの大好きだったおじいちゃんが、おばけになって現れるからです。「人はこの世に忘れものがあるとおばけになる」。はたして、おじいちゃんはこの世に、どんな忘れものをしたのでしょうか。お話がクライマックスになると、どこからともなくすすり泣く声が聞こえてきました。「子どもから大人まで楽しめる読み聞かせの会」らしく、大人にとっても感動できる良いお話でした。
一時間余りの短い時間でしたが参加した方たちがこのひと時を楽しみ、笑顔を浮かべ子どもたちと帰って行くのを嬉しく見送りました。この会を開催するにあたり、千葉県の各母子生活支援施設、児童養護施設にお声掛けいただいた、千葉県児童福祉施設協議会・母子生活支援施設部会に深くお礼申しあげます。
日 時:平成30年1月20日(土)
場 所:美浜文化センター(千葉県千葉市)
主 催:社会福祉法人千葉県社会福祉協議会・千葉県児童福祉施設協議会・母子生活支援施設部会
共 催:テレビ朝日福祉文化事業団
出 演:中井貴惠(朗読)
荒井泰子・高槻真理子(ピアノ)
母子福祉事業「母子のためのテレビ朝日見学体験ツアー」は4年目を迎え、お陰さまで大変好評で毎年応募者が増えています。2017年は1回の招待数を昨年の2倍の25人にし、3日間で約75人を募集したところ、120人の応募がありました。そこで6月4日にツアーを追加で開催し、5月21日(日)から毎週日曜日全4回連続で実施。母子生活支援施設で暮らす親子など110人をテレビ朝日に招待しました。途中梅雨入りしたにもかかわらず、4日間とも晴天に恵まれ、可愛らしい色とりどりの子どもたちとお母さんが続々とテレビ朝日を訪れました。
初日に託児所付きプランを設け、6組6人(1歳児4人、2歳児2人)が利用、六本木ヒルズ森タワーにある託児所に幼児を預けて12組28人が本社を見学しました。5月28日は8組22人、6月4日は11組27人、6月11日は9組27人、合わせて104人が館内見学を楽しみ、合計40組110人(未就学児21人、小学生26人、中学生7人、高校生1人、お母さん、支援員の方々)、のべ23施設が参加しました。招待者数は4年間で287人(託児9人含む)になりました。
今回は、2017年春にスタートした新番組「サンデーステーション」(毎週日曜よる8:54~)の放送前のスタジオ見学と、板倉朋希アナウンサー、森川夕貴アナウンサーとの記念撮影が実現し、ツアーのハイライトとなりました。新番組のセットでアナウンサーの二人に挟まれて、嬉しそうにポーズをとる子どもたちとお母さん。どのショットからも笑みがこぼれていました。中には森川アナウンサーに甘えて抱っこしてもらう子も・・・!!
「アナウンサーに会えてよかった」「一緒に写真を撮れてうれしかった」「やさしくしてくれた」と、みなさん大変喜んでくれました。
コースは、「ANNニュース」放送中のスタジオ見学(ガラス越し)→ 社内食堂での昼食(食べ放題) → 屋上散策(テレビ朝日稲荷、東京タワーを一望)→ コーポレートデザインセンターでセットの模型や小道具見学 → ニュースCG室・ウエザーセンター → アトリウム自由観覧(番組宣伝コーナー、テレアサショップ) → 「サンデーステーション」の放送前のスタジオ見学とアナウンサーとの記念撮影、という流れで行いました。
ANNニュース11:50~生放送開始前に早めにニューススタジオが見える場所に移動すると、番組スタッフが下から手を振ってくれました。子どもたちもお母さんも笑顔で手を振り返します。また、スタジオのカメラマンが見学している子どもたちを映してくれて、モニターに映し出された自分の姿に、みんな大興奮しました。 そしてニュースが始まると、全員ガラス越しに息をのんで見学しました。
次は社内食堂での食べ放題。母子生活支援施設で暮らす親子は、お母さんが働きながら子育てをしているため、食事つきの外出は家事の手を休め、親子一緒に楽しめる貴重な時間です。食堂のスタッフが、特別子ども用に考えてくれたメニューやデザートも大人気で、ソフトクリームをおかわりする子もいました。食後はテラスでのんびり過ごし、子どもたちは走ったり、遊んだり。四つ葉のクローバーを見つけた方も!!昼食後は全員集合し、東京タワーを眺めながら屋上を散歩し、テレビ朝日稲荷にもお参りしました。
午後は美術を見学。「歓迎!母子のためのテレビ朝日見学体験ツアー」の旗のお出迎えに歓声があがり、展示されている「見学記念バッジ」がお土産と分かるとまた歓声があがりました。番組セットの模型や、政治家の人形を眺めていると、警備のお兄さんが「煉瓦」を重そうに運んで来ました。子どもたちが手伝って「あっ!!」とその「重さ?」にビックリ!!皆で大笑いしました。ドラマに使用したガードレールを外してかけた橋の欄干の実物や、CGの移り変わりなども、興味深そうに見学していました。
CG室、ウエザーセンターの説明の後は約20分の自由時間。AbemaTVのスタジオ、クレヨンしんちゃんのスタンプラリー、「徹子の部屋」のセット、ドラえもんの「どこでもドア」 、テレアサショップ、控室で休憩など思い思いの時間を楽しみ、最後に「サンデーステーション」放送前の第4スタジオを見学しました。
見学が終わり、「たのしかった~!!」と3~4才の子に愛らしい大きな声でハイタッチされると、私たちスタッフも胸がいっぱいになります。つないだ小さい手の感触がよみがえり、幸せをもらった一日でした。託児所付きプランを利用したお母さんからの「趣味がなく楽しみを捜していました。メンタル的に調子がよくなかったのですが、娘を託児所に預け、自分だけ休日を満喫することができ、元気をもらいました」という言葉に、この事業の喜びを感じました。
母子生活支援施設で暮らす親子は2年以内に自立し、退所するよう指導されています。そのため、母子生活支援施設で生活する方々に喜んでいただけるよう、これからもこの事業を継続して参りたいと思います。参加者募集などにご尽力いただいた関東ブロック母子生活支援施設協議会、番組関係者をはじめテレビ朝日各署のご協力に心からお礼を申し上げます。
日 時:平成29年5月21日、28日、6月4日、11日
場 所:テレビ朝日(東京都港区)
主 催:テレビ朝日福祉文化事業団
後 援:関東ブロック母子生活支援施設協議会