高齢者福祉

田川寿美さん!高齢者施設訪問 歌謡ショー

紅白歌手の田川寿美さんが演歌と昭和歌謡を熱唱

11月17日、歌手の田川寿美さんが横浜市港北区の特別養護老人ホーム「新横浜パークサイドホーム」で歌謡ショーを開催し、入所者や施設の職員など合わせて約60人が参加しました。

田川さんは紅白歌合戦に4度出場したほか日本レコード大賞で最優秀歌唱賞を受賞した演歌歌手です。

この日はサクラとウメがデザインされた赤い振り袖姿に、普段はあまり身に着けないというサクラの髪飾りを着けて登場しました。参加者は100歳の方を筆頭にほとんどが80代から90代の方々です。衣裳には「皆さんが”成人した孫の姿”を思い浮かべてもらえたら」という田川さんの思いが込められていました。

そのような思いが通じたのでしょうか…、田川さんが登場すると歌う前から涙を流す人の姿が見られました。

田川寿美さん!高齢者施設訪問 歌謡ショー

歌手:田川寿美

田川寿美さん!高齢者施設訪問 歌謡ショー

 

田川寿美さん!高齢者施設訪問 歌謡ショー

 

1曲目に歌ったのは、デビュー曲で紅白歌合戦でも熱唱した「女・・・ひとり旅」(1992)です。
ほかにも自身のヒット曲として「哀愁港」(1998)や「悲しいめぐり逢い」(2024)などを披露しました。

また渚ゆう子さんの「京都の恋」(1970)や音楽番組などで親交があるという由紀さおりさんの「夜明けのスキャット」(1969)、さらに島倉千代子さんの「人生いろいろ」(1987)と昭和歌謡も披露しました。

そして一番の盛り上がりを見せたのは「港町十三番地」(1957)、「ひばりの花売娘」(1951)、「悲しい口笛」(1949)と美空ひばりさんの曲を歌った時でした。戦後の混乱期から大変な時を美空ひばりさんの歌に励まされながら生きてきた参加者の皆さんはひばりさんの曲への思い入れが深く、手拍子をしたり一緒に口ずさんだりしながら歌謡ショーを満喫していました。

田川寿美さん!高齢者施設訪問 歌謡ショー
田川寿美さん!高齢者施設訪問 歌謡ショー

また歌の合間には自分の子どもの時の話やデビュー当時の話、初恋の話、親の話など貴重なエピソードの数々を、まるで家族に語りかけるように親しげに、そしてゆっくりとした口調で話しました。そこには田川さんの「自分の思い出を話すことで皆さん自身の思い出を振り返ることができるかもしれない」という思いがありました。

さらに参加者との会話の中で昭和歌謡を代表する一人、三橋美智也さんの話題で盛り上がると田川さんは急きょ予定になかった三橋美智也さんの「達者でナ」(1960)を伴奏つきで、「リンゴ村から」(1956)は伴奏なしのアカペラで歌いました。

全16曲を歌い終えると、施設を代表して田川さんのファンという96歳の参加者から花束を贈らました。

田川さんは終演後「自分が好きで歌っている歌に皆さんが人生を重ねてくれていました。歌うことで人の役に立てているのでないかと思うと幸せです。皆さんと音楽で心はつながっていて、今回歌謡ショーを行うことができて良かったです。」と語りました。

田川寿美さん!高齢者施設訪問 歌謡ショー
田川寿美さん!高齢者施設訪問 歌謡ショー

参加者の声

  • 「楽しかった。元気になった。」
  • 「目の前で見ることができてびっくりしました。テレビで観るよりキレイで、最高の日でした。」
  • 「きのうから緊張してドキドキしていました。最初から涙が出て、会うことができて良かったです。」
日程

2025年11月17日(月)

場所

特別養護老人ホーム「新横浜パークサイドホーム」(横浜市港北区)

ゲスト

田川寿美(歌手)