児童福祉
第2回 里親家族のスキーツアー2024
第2回 里親家族のスキーツアー2024
実の親と離れて生活する「要保護児童」の子どもと、その里親を引き受けている「ファミリー」が雪山でスキー、スノーボードを一緒に体験するツアー。元オリンピック選手らによる講習会で一緒に学び、冬の花火をみて語り合い、里親と子どもの絆、また里親同士の横のつながりをより強めてもらう。
コロナ後4年ぶりでの開催
4年振りの開催。今回からは主催が「関東甲信越静里親協議会」となり、後援・助成を当事業団がさせていただきました。
出発は2月の半ば、コロナが5類になってもこの時期はインフルエンザが流行るので、当日に参加できない家族もいるだろうと思っていたのですが、9家族30名が元気に全員参加。
今回は現地集合組4家族、新宿からバスで参加が5家族。
バスは今回の団長、千葉県里親会から参加の岩橋様の挨拶から始まり、各家族の自己紹介。事業団からポケモンスノーパークの説明が始まったら、子どもたちの嬉しそうな声も聞こえ、早くも明日が楽しみでたまらない様子。
高速も空いていたので、予定より40分早く立山プリンスホテルへ到着。
家族で温泉にゆっくり浸かり、明日へ備えておやすみなさい。
殆どが眠ったのが深夜だったので、朝食は元気のない子どもたちもいましたが、スキー場へ向かうバスへ乗って、オリンピック元選手に教えてもらえると知ると、え?え?だれだれ?という子どもの質問に、親御さんたちの方も豪華な講師陣にびっくり。
当初スクールに申し込んでいなかった方も、「今から参加可能ですか?」というお声も聞こえてきました。
そんなワクワクのままスキー場へ着いたら、一面の銀世界に子どもたちは大喜び。「雪合戦したい」、「雪だるまつくりたい」と先走る心を抑えつつ、慣れないスキー、スノーボードブーツに履き替え開会式。
前回もお手伝いくださった「東京都スキー連盟野獣会スノーボードクラブ」の講師陣や、今回からご寄付もいただき、ボランティアとしても参加くださった「東京豊新ライオンズクラブ」の方々、またスペシャルゲストとして女優の大和田美帆さんもご参加くださり、自己紹介も終えたタイミングでオリンピック元選手デモンストレションのスタート!前回も講師をしてくださった、スキークロスバンクーバーオリンピック元日本代表の福島のり子さん、日本代表国内強化コーチ西沢勇人さん、全日本スキー連盟スノーボード委員会副委員長高波徹さん、プロスノーボーダー内川博さん。そして今回講師を受けてくださった、スノーボードビッグエアー・スロープスタイル平昌オリンピック元日本代表の広野あさみさん、スノーボードハーフパイプトリノオリンピック元日本代表の成田童夢さんという、豪華な面々による滑走を目の前で見れたという貴重な体験に、子どもだけでなく里親さんもその滑りに感動と、興奮の声をあげていました。
その熱気のままスクールへ突入。
「オリンピックの元選手に教えてもらえるなんて、なんて贅沢なの!」というお声のもと、講師陣による丁寧かつ、分かりやすい指導もあいまり、午前の2時間のレッスンでかなりの上達をした子どもたち。
講師に教わる真剣な子どもの姿や、上達していく子どもたちをうれしそうにみつめる里親さんたち。そしてあっという間にお昼の時間に!スキー場で初めて食べる子どもたちもいて、レストランでランチメニューを選ぶ目もキラキラしていました。 午後のスクールは、参加した子どもたちが上達をしてリフトにチャレンジ。
不安よりもリフトデビューできる嬉しさが勝り、講師陣とリフトを降りて記念撮影の余裕まで!未就学児の子どもたちは、ポケモンスノーパークへスノーチューブで楽しむ親子、各々にスキーや、スノボを楽しみ、あっという間にスクール終了の時間となってしまい、スキー場からホテルへ向かうバスの中で「もっと滑りたかった~」、「明日もやる?」、「滑れるようになった!」などなど、スキー場での一日が充実していた声が聞けてなによりでした。
いろいろ豪華な夕食会
ホテル到着後、温泉で疲れを癒したのち夕食会。ここではスキー場でお世話になった講師陣を代表し、野獣会の佐藤さんが司会進行。乾杯の音頭は、主催である関東甲信越静の今回の里旅で団長を務めた岩橋さん。その後は、協力いただきました立山プリンスホテル専務の遠藤さんの挨拶と、その姪っ子さんが津軽三味線を披露。津軽三味線での「千本桜」には会場が手拍子で一体となり大変盛り上がりました。その後も講師としてお世話なった方や、オリンピック元選手の方々のお話しには箸を止め熱心に聞き入る姿も見受けられました。各々に談笑しながら、至れり尽くせりの食事を楽しみ、そろそろ宴もたけなわとなり、子どもたちが退屈してきた頃合で、女優の大和田美帆さんが登場。まずは音楽療法士の資格もお持ちという事で、会場にいるみなさんとリズム手遊び。子どもだけでなく大人も真剣に手遊びに惹き付けられていました。その後はウクレレでの歌の披露、絵本の読み聞かせと、いろいろと会場を楽しませてくださいました。里親ファミリーにとっても、女優さんとこんな間近に関われるなんて、とても豪華な時間となりました。
懇親会・・・時間が足りない!
20時からは、残った里親さん8家庭が懇親会へ参加いたしました。岩橋さんが中心となり、年齢も、里親歴も関係なく、里親だからこその抱える悩みや、現状を共有。子どもがいるとなかなか話せないような事や、里子のおかれている立場や今後の事など、ひとりひとりが真剣に意見を交換し合いました。 前回よりは長めの時間を設けられた懇親会でしたが、皆さん口々に「時間が足りない!」と嘆き、話足りなかった思いもあってか、誰からともなく今後も繋がっていきたいという思いからLINE交換をしあっていました。 時を同じくして、子どもたちも手持ち花火から、ボランティアの方々に大町温泉郷音と光の祭典へ連れ出していただき、太鼓や打ち上げ花火を見学。その頃には子ども同士も各々に仲良くなり、こちらも時間が足りなかったようで…はしゃぎ、おしゃべりをしながら懇親会を終えた親御さんたちの元へ走り寄り、興奮気味に里親さんへ「お友達になったよ!」と報告しながらそれぞれお部屋に戻っていきました。
最終日は、朝食バイキングや朝風呂で残り少ないホテルでの時間を過ごし、集合の記念写真を撮影。バスが到着すると、それまで大きな声で走り回っていた子どもたちも、現地解散組の仲良くなったお友達と離れるという寂しい表情がみてとれ、親御さんたちも再会を互いに約束しつつも別れを惜しんでいました。 オリンピック元選手、野獣会、豊新ライオンズクラブ、立山プリンスホテルの皆さんがバスが見えなくなるまで 手を振って下さった姿に、往きは元気だった子どもたちも、疲れと寂しさもあってかお喋りも少なめに・・・。
スキー・スノボを教えて下さった方々や、花火を一緒に楽しんだ思い出をそれぞれ思いかえしながら里親ファミリーのこんな声が聞こえてきました。「また来年も来たいね」、「次はいつ会える?」、「すごく楽しかった!」など充実した時間を過ごせたようでなによりです。途中、談合坂サービスエリアで昼食をとり、帰りも予定よりやや早めに無事新宿センタービル到着。 今回の旅の目的でもある、里親さんの横の繋がりを深め、里子同士の交流をはかるという最大の主旨は達成し、親子ともにひとつ素敵な思い出が増えたツアーとなりました。 次年度以降は、第3回の新しい里親家族はもちろんのこと、1,2回目に参加した里親家族も集えるような企画へとブラッシュアップを図り、つながりを里親子ともども今後も長く、深く、広げていけるよう事業団も一緒に継続へ向け応援していこうと思います。
- 期日
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2024年2月16日(金)夜出発~18日(日)
- 開催会場
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長野県大町市
- 主催
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関東甲信越静里親協議会
- 特別後援
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(公益)原田積善会、東京豊新ライオンズクラブ
- 協力
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(一社)東京都スキー連盟野獣会スノーボードクラブ、東京豊新ライオンズクラブ、立山プリンスホテル、HAKUBAVALLEY鹿島槍スキー場
- 後援・助成
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(福)テレビ朝日福祉文化事業団