■ 優勝予想!
優勝予想!
 史上初めての国別対抗戦。選手たちはどんな表情で戦うのか、個人戦にはないチームワークをどんな形で見せてくれるのか、まったく想像がつかない。

 ただ、世界選手権を不完全燃焼で終えた選手がもう一度08−09シーズンのプログラムを見せてくれるのは楽しみだし、笑顔で今シーズンを終えることができれば、来シーズンに向けて精神的に大きな弾みにもなるだろう。また、緊張感ばかりが膨らむ個人戦に比べ、同じ国の仲間たちがキス&クライで応援してくれるチーム戦ならではの活気の中、世界選手権では見られなかった明るい滑りを見せてくれる選手もいるかもしれない。

 そうなってくると、やはり強いのは4種目すべてで強豪をそろえているチームだ。バランスが最も取れているのは、世界選手権のメダルをチーム内で3つも持っているカナダ(男子のチャン、女子のロシェット、ダンスのバーチュー&モイア)。さらにカナダはペアのデューブ&デビソンも昨シーズンの世界選手権銅メダリストと、6か国中最もバランスのとれたチーム構成を見せている。

 次いでダンスにベルビン&アゴストがいる上に、男女シングル勢も充実しているアメリカ。女子のフラットとジャンはともに世界ジュニアを制した伸び盛りの若手だし、ライザチェックとアボットは今シーズン前半と後半の王者。全員が安定した力を発揮できれば、やはりアメリカチームは手ごわい。

 この2チームに喰らいついて行きたい日本は、男女シングルの強さが武器だ。バンクーバー五輪で、男女ともに出場枠「3」を持っているのは、世界でも日本だけ。しかも女子シングルのふたりがふたりとも世界選手権タイトル保持者という強力さだ。

 彼らに加わるアイスダンスのキャシー・リード&クリス・リード組も、クリス・リードが膝のケガを抱えながらも世界選手権を2度経験。ペアの高橋成美&メルビン・トラン組もジュニアのグランプリファイナルに進出するなど、進境著しい。初めてペアやダンスにも注目が集まる今大会、2組がシングル勢の勢いに乗って奮起を見せれば、日本にも勝利のチャンスが巡ってきそうだ。

 どの国が勝っても、国別対抗戦の初代王者が決まるこの一戦。ぜひ国立代々木競技場で、各国チームに声援を送ろう。



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