2022年5月5日放送

七日町駅 (福島県)

絵ろうそくの駅前

JR只見線

福島県会津若松市、JR只見線の七日町(なぬかまち)駅。歴史と受け継がれてきた工芸品が魅力の会津探訪の拠点・会津若松駅の南隣で、レトロな趣の駅舎が観光客に人気です。駅前通りは江戸時代、五つの街道の起点だった交差点まで続き、たいへん賑わいました。 ここで市が7日ごとにあったことが、町の名の由来です。

今週の一句

絵らふそく灯せば城下朧めく

会津の伝統工芸の町

お城のほうへ歩いていくと、大正3年に建った洋館があります。300年続く会津漆(あいづうるし)の器(うつわ)の店で、展示室に数百の品々が並んでいます。

今に受け継がれる絵ろうそく

漆を使った伝統工芸がもう一つあります。色鮮やかな花を絵付けした「絵ろうそく」です。イグサを巻いてつくった芯に、漆の実からとった蝋(ろう)を溶かして付着させ、何度も繰り返して蝋燭(ろうそく)に仕上げ、形を整えてから絵を描きます。会津では、古くから漆の栽培が奨励され、蝋は年貢に使われました。絵ろうそくをつくる技術が流出しないように、城の中で作ったと伝わります。いま、絵付けへは、子どもたちにも人気です。