2020年10月15日放送

三厩駅 (青森県)

階段国道と洞門の駅前

JR津軽線 三厩駅

青森県外ヶ浜町、JR津軽線の三厩駅。津軽半島の北端、津軽線の終着駅です。

今週の一句

洞門をくぐりくぐりて秋の果
まどか

灯台下の階段国道

駅前からバスで北へ向かうと、岬へ出ます。岬の近くに、珍しい道がありました。「階段国道」の名で親しまれている国道339号線です。もともとは車道にする計画でしたが、海沿いの斜面があまりに急なため、階段のまま国道になっています。

アワビ道路と洞門

階段国道から続く海岸線の道は、地元の漁師たちが資金を用意して、できました。大正時代、三厩漁港から岬まで道はなく、岩礁をつたって歩いた、と言います。何とか安全な道を、と思った漁師たちは、アワビ漁で得た収入を提供し、6年をかけて12キロの道を完成させました。斜面を貫く洞門は、手で掘って開けたそうです。

龍馬山 義経寺

三厩には義経寺という名の寺があります。その名の通り、源義経の伝説が伝わっています。義経が北の地へ逃れるため、観音像に祈ると三頭の龍馬が現れ、海を渡ることができたという伝説があります。その三頭の龍馬がいた岩穴を「三馬屋(みんまや)」と呼び、この地の名になったそうです。天気が良ければ、高台にある寺の境内から北海道の地が望めます。