2020年3月26日放送
水沢江刺駅 (岩手県)
東北の鉄器文化の駅前
- 東北新幹線など 水沢江刺駅前
-
岩手県奥州市、JR東北新幹線の水沢江刺駅。東北本線の水沢駅とは別に1985年にできた駅で、仙台から北へ45分ほどで着きます。
- 今週の一句
-
鉄瓶の湯気吹いてゐる日永かな
まどか - 鉄器の伝統を生んだ東北の地
-
東に連なる北上山地が砂鉄の産地で、平安時代の後期に藤原氏が近江の国から鋳物師を招き、南部鉄器の生産が始まりました。駅と北上川を挟む地域には、30を超える鉄器の製造所が点在します。北上川で採れる砂が、鉄器の滑らかさを生んでいます。
- 海外へ渡った鉄の技術
-
代々、溶かした鉄を鋳型に流し込む製法が受け継がれてきました。若い継承者も出て、この特産品の人気は、衰えません。過去には南米のペルーにも南部鉄器の鋳造技術が供与され、地球の裏側でも、日本の伝統技術が受け継がれています。
- 宮沢賢治も通った緯度観測所・国立天文台水沢VLBI観測所
-
奥州市水沢に世界の共同観測所として緯度観測所が設置されたのは1899年のこと。天体をテーマにした作品を数多く残した花巻出身の童話作家・宮沢賢治も通ったことで知られています。創設当時の建物が残っていて見学可能、当時使われていた望遠鏡などが展示されています。