2019年11月28日放送

白石蔵王駅 (宮城県)

親を思う温情の駅前

JR東北新幹線 白石蔵王駅

宮城県白石市、JR東北新幹線の白石蔵王駅。蔵王連峰の麓、下りの新幹線で福島駅と仙台駅の間にあります。

今週の一句

ふと降り立ちて白秋の城下町
まどか

城下町と現代建築

駅の北西に伊達政宗の重臣、片倉家の城があり、その街並みが残っています。駅前から北東へ歩いて5分、ホワイトキューブに着きます。多目的施設ですが、ホールの響きが自慢で、地元の中学校も毎年、合唱コンクールを開きます。白石市は、古い街に現代建築をいくつもとり入れ、イタリアの国際建築賞に選ばれました。

温情を讃えた麺

もう一つ、自慢の特産品が随所で味わえます。白石温麺です。400年ほど前、商家の息子が胃を悪くして食事ができない父親のため、旅の僧侶に教わって油を使わない素麺をつくり、食べた父親の胃が快復したのが始まり、と言われます。殿様が温かい話に感心し、温麺と名づけました。いまは長さ9cmに揃えた麺が、店頭に並びます。

きちみ製麺と光庵

番組に登場した「光庵」は、きちみ製麺の隣りの店です。めんつゆもありますが、ごまだれやくるみだれも楽しめます。温かくても冷たくても美味しく、コシのある麺です。素麺は18cmが一般的ですが、白石温麵は9cm。諸説ありますが、胃の悪い父親のために短くして、食べやすくしたという説もあるそうです。