2018年12月6日放送

遠州森駅 (静岡県)

治郎柿の駅前

天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 遠州森駅

静岡県周智郡森町、天竜浜名湖鉄道・天竜浜名湖線の遠州森駅。JR東海道線の掛川駅から20分余りです。

今週の一句

年寄の声よく通る柿日和
まどか

森町原産の治郎柿

森町は、信濃の国と遠江の国を結ぶ秋葉街道沿いの古い家並が残る旧・宿場町。駅前に、とれたての農産物が揃う直売所がありました。そのなかで、晩秋に、午前中に売り切れてしまうのが、森町が原産の治郎柿です。コクと甘みが強く、「甘柿の王様」とも呼ばれます。

森町の誇り

駅前から北東へ少しいくと、治郎柿の原木が残っています。約170年前、町に住む松本治郎さんという人が、洪水で川に流れついた幼木をみつけて、持ち帰って自宅で植えたのが始まり、とされています。一時は枯れてしまう危機もありましたが、命をつなぎ、今年も見事な実を結びました。街の人々が、大切にしてきたからでしょう。

森の石松の墓

遠州森駅のホームに「森の石松」と書かれた看板がありました。掛川・遠州森駅間が開通したのは、昭和10年。その当時からあるといわれている看板です。森の石松は、幕末に活躍した侠客・清水次郎長の子分です。その石松の墓が、曹洞宗の大洞院にあります。昭和18年に、清水次郎長3代目が石松の墓参りに訪れています。