2018年9月27日放送

上諏訪駅 (長野県)

酒蔵巡りの駅前

JR中央本線 上諏訪駅

長野県諏訪市、JR中央本線の上諏訪駅。東京の新宿駅から特急で約2時間、諏訪湖の南東の街です。湯の街として知られ、ホームには足湯もあります。

今週の一句

面より底ひの水の真澄かな
まどか

湧き水「御膳水」

街は、元は高島藩諏訪氏の城下町で、江戸時代は東京・日本橋から続く甲州街道の宿場町として、栄えました。街道を南へいくと、民家の脇に湧き水がありました。北東にそびえる霧ヶ峰山系からの伏流水が湧き出て、高島藩のお殿様もお茶に使ったことで「御膳水」と呼ばれました。この伏流水を仕込みに使う日本酒の酒蔵が、甲州街道沿いに5軒あります。

五つの酒蔵巡り

20年前、商店街の有志が「上諏訪の駅前を盛り上げたい」と、呑み歩きのイベントを始めました。5年前には、毎日、酒蔵巡りができるようにもなり、クーポンを買うと手さげ袋とグラスを渡され、5種類のお酒を味わうことができます。

松平忠輝と諏訪

徳川家康の六男・松平忠輝は、諏訪の地に幽閉されていました。幽閉でしたが、街を自由に歩き、酒蔵へも出入りしていたそうです。甲州街道から一本裏の道に、名刹の貞松院があります。忠輝が貞松院へ立ち寄った時には、宮坂醸造の酒を取り寄せて杜氏と酒を酌み交わしたと伝わっています。