2018年3月29日放送

木ノ本駅 (滋賀県)

目の仏の駅前

JR北陸本線 木ノ本駅

滋賀県長浜市、JR北陸本線の木ノ本駅。新幹線が停まる米原駅から普通電車で二十数分、琵琶湖の北側、湖北にあります。

今週の一句

木之本の宿にて雪の別れかな
まどか

旧街道の木之本宿

駅前の標識に「木之本宿」とあります。かつては、近江の国と越前の国を結ぶ街道の宿場町でした。標識の先から石畳を上がっていくと、突き当たりを左右に走るのがその旧街道です。北国街道とも呼ばれ、古い街並みが残っています。

目の仏の地蔵院

木之本地蔵院には高さ6メートルのお地蔵様が立ち、目の仏とされています。そのいわれには、いくつか説があります。一つには、「その昔、目がみえない娘を連れて平癒祈願にきた母親に打たれた地蔵が、境内に住む蛙に何とかしてあげたいと言うと、蛙が自分の片目を娘にあげて、娘は目がみえるようになった」と言われます。

鯖棒すしの老舗

琵琶湖の西にある鯖街道と同じように、鯖の食文化が根付きました。北国街道沿いにある「すし慶」は、鯖棒すしが味わえる名店です。肉厚の鯖を酢でさっぱりと仕上げ、巻き込んだ昆布の風味が効いた逸品。蔵はギャラリーになっており、「賤ヶ岳合戦図」を描いた屏風は必見です。

菓子乃蔵 角屋

木之本地蔵院の目の前に店を構える「菓子乃蔵 角屋」。地元の食材にこだわった伝統的な和菓子が数多くあります。サンキライの葉で包んで蒸した和菓子「がらたて」は、この土地の魅力を伝える優しい味わい。丁稚羊羹や「冨田酒造の吟醸酒粕」を使用した酒蒸羊羹もおすすめです。