日本中の「駅前」を舞台に、そこに関わる人々、街が持つ「物語」をたどり、「街のぬくもり」とともに「ニッポンの良さ・味わい」への思いを呼び起こす番組です!

ひとつひとつの「駅前」には、様々な人々の営みがあり、歳月が刻んできた多彩な「物語」が残る。

駅前の広場には、「郷土が誇る偉人たち」の像があり、心地いいひとときを与えてくれる噴水が湧く。
そこを、「その地域にふさわしい出で立ちや表情」の老若男女が行きかう。
駅舎から眺めれば、「地元の歴史を誇る神社や寺院、お城」の屋根などがのぞき、その後方にはサクラや紅葉、あるいは新緑や白雪の山々、あるいは青い海や白波に洗われる「御自慢の浜辺や岬」が連なる。

駅前から少し歩けば、「地元ご自慢の味」が楽しめる店々が連なる。なかにはB級グルメの全国大会で最高の評価を得た「ごく身近な料理」も顔を出す。目抜き通りを行けば、おなじみの証券会社や金融機関、保険会社などのビルとともに「地域を代表する企業群」の看板も並ぶ。

春夏秋冬、それぞれの季節が来れば、その地のことを全国に発信するものが、駅前と周辺には集まっている。ぶらりと歩けば、いにしえの街道筋や宿場町、街中へ向えば多様な文化・芸能を堪能できる施設もある。

町の人々は、その駅前からどこかへ出かけていき、また駅前から家路をたどる。
訪れた異郷の人々は、駅前からどこかを訪ね、駅前から帰途に就く。
立ち寄った旅人たちは、何がしかの期待感を抱いて「駅前」を出て、新たな発見に出会う。
そのように、あらゆることが交錯し、すべての人々に安堵のような思いを与えてくれる空間が、「駅前」だ。

黛まどか
俳人

2002年 『京都の恋』で第2回山本健吉文学賞受賞
2010~2011年 文化庁「文化交流使」(パリを拠点に欧州で活動)

現在、「日本再発見塾」呼びかけ人代表
公益財団法人東日本鉄道文化財団 評議員
北里大学・京都橘大学・昭和女子大学 客員教授

オペラの台本執筆、校歌の作詞、朗読やナレーションなど、幅広い分野で活動中
著書に『句集 てっぺんの星』『奇跡の四国遍路』『引き算の美学』他多数



<コメント>

一人一人の中に出逢いや別れなど、駅にまつわる思い出があるように、どの駅にも私たちの知らない歴史や物語があります。
これまで何気なく通り過ぎていた駅に、いつか訪れるかもしれない駅に刻まれた物語を、俳句を添えてご紹介してゆきます。

別るるも逢ふもこの駅雪催  まどか


羽深由理