第45回全日本大学駅伝

大会ハイライト
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各区ハイライト
第8区 伊勢路の最終章 19.7km

トップ駒大・窪田は、2位東洋大・設楽を上回るペースで、その差は広がっていく。
接戦のアンカー勝負が予想されていただけに、駒大にとってはうれしく、東洋大にとっては悔しい誤算となった。
山梨学大・オムワンバは、1km2分53秒と彼にしては落ち着いた滑り出し。しかし、6位との差は縮まっていく。
3位争いは、日体大・矢野圭吾に明大・大六野秀畝と早大・田中鴻佑が追いつき集団に。そして大六野が抜けだす。
5km、オムワンバが6位青学大をあっさり追い抜き、シード圏内に突入。
11km過ぎには日体大を捕らえ、5位まで順位アップ。
渡会橋では3位で明大が単独で通過。青学大・高橋宗司がペースを上げ、日体大との差が12秒と迫った。そして13.8km、ついに逆転。シード権は入れ替わった。

15kmを過ぎたあたりから、トップ駒大・窪田が脚に違和感を感じ、太ももを叩きながらの走りとなる。
しかし2位との差は大きく、最後の力を振り絞る。大観衆の待ち受けるゴールでは、笑顔を取り戻しテープを切った。
これで駒大は、3年連続11度目の優勝。日体大の通算優勝回数に並んだ。
東洋大は、無念の3年連続2位。ダブルエース設楽兄弟での日本一も実現できなかった。
3位には明大が、「3位以内を狙う」というまさに想定通りの好結果を生んだ。4位は、またしても1区で出遅れた早大が、徐々に順位を上げ、名門の意地を見せた。
5位山梨学大は、オムワンバの好走で、狙い通りのシード権獲得。6位は、大東大の猛追を振り切った、青学大が初めてのシード権を獲得。復活の大東大は惜しい形の7位となった。
日体大は最終中継所で3位の襷を受けながら、8位に大後退。シード権を失った。
第7区 シード権争いも熾烈 最後の差し合い松阪 11.9km

トップ駒大を追う2位東洋大。
駒大・黒川翔矢は、1km3分弱のペースを確実に刻む。東洋大・淀川弦太は、前半ハイペースで追いながら、後半は1km3分を超えるペースに落ちていく。
その後方では明大・木村慎が区間新も狙えるハイペース。5位スタートから4位早大に迫る勢いを見せる。
山梨学大は、7位大東大に追いつき、逆転シード権獲得が、ますます現実味を帯びていった。

最終中継所、駒大のアンカー・窪田が笑顔で黒川を待つ。そして余裕を持って、19.7kmに向かっていった。3年連続のアンカーの大役。去年の追う展開とは違い、一昨年と同じの逃げるパターンだ。
東洋大は、2分21秒差でキャプテン設楽につないでいった。「30秒差なら・・・」と想定していただけに、苦しい展開に。
3位にはトップから4分47秒差の日体大。4位と5位は早大と明治がほぼ同時にリレー。シード圏内の6位は青学大。そしてその24秒後に、山梨学大がオムワンバに襷を託した。8位でつないだ大東大までが、シード権を争う展開となるか。
第6区 優勝への鍵を握る 曽原 12.3km

駒大が、昨年マークした大会記録を上回るペースで、トップを快走。6区を託された馬場翔大は、7km20分44秒の確実な走りを見せる。そして東洋大・日下圭祐は、7kmを20分29秒で通過。1位を走る駒大との差を詰める場面もあったが、徐々にその差は広がってしまう。
初駅伝の馬場は、大会記録を上回るタイムで襷リレー。6区に強い駒大の伝統を守った。
2位の東洋大は、この区で駒大との差が2分以上に。逆転が難しい状況になっていく。
3位は日体大。4位の早大はトップとの差、4分57秒。5位明大、6位青学大、7位大東大、アンカーにオムワンバがいる山梨学大は8位、どこまで巻き返すことができるか。
第5区 中盤の勝負どころ 粘りの津 11.6km

先頭の駒大1年生、中谷圭佑は3km8分42秒、5km14分47秒の確実なペース。2位東洋大の大津顕杜は、5km14分36秒でやや差を詰める展開。
7km過ぎ、大八木監督から檄が飛んだ中谷は、ペースを上げる。大津も必死に差をつめにかかる。9kmは中谷が26分42秒、大津が26分45秒。
3位は日体大・加藤光が、トップとの1分以上の差をなかなかつめられない。

気温は18度、湿度67%。やや蒸し暑い状況になってきた。

第5中継所、駒大・中谷はしっかり役目を果たし、トップで襷リレー。2位東洋大・大津は健闘及ばず。トップとの差は、1分56秒に広がった。
3位は日体大がキープ。4位は早大、5位は青学大が、順位を上げた。
気になるシード権は、5位明大、6位青学大、7位大東大、8位山梨学大での争いになってきた。
第4区 もう一つのエース区間 勝負半ばの分岐点鈴鹿 14.0km

3kmのペースが8分40秒。駒大・村山が10秒差あった東洋大・田口雅也に一気に追いつき、そして抜き去る。田口は村山についていけない雰囲気だ。
「4区でトップに立たなかったら優勝はない」と勝負をかける日体大は、エース服部翔大が4位から追走する。
トップ駒大・村山は、5km14分11秒。東洋大との差を15秒くらいまで広げる。
中間点、村山は19分25秒で通過。区間新を上回るペースだ。服部の日体大は、青学大を抜いて3位に浮上した。
8km、トップ駒大から東洋大の姿が見えにくくなり、38秒という開きが。服部はトップと1分40秒差で通過。明大、山梨学大、早大が並走し、6位争いを演じる。山梨学大は、この差をキープすれば、アンカーのエノック・オムワンバで優勝をも争える展開だ。
12km、トップから東洋大の姿は、肉眼では確認しづらい距離。1分以上の差になってきた。
結局村山は、2008年に山梨学大モグスが作った大記録を上回る区間新で襷リレー。東洋大は1分33秒もの差をつけられた。3位には日体大が浮上。4位青学大、5位大東大、6位に山本修平が健闘した早大が続いた。
第3区 速さ勝負の最短区間 攻めの四日市 9.5km

最短区の3区は、先頭の東洋大・延藤潤が入りはよかったが、後半体をゆする苦しい走りに。5kmは14分45秒。対する駒大・油布郁人は3年連続区間賞の慣れ親しんだ道を、快調なペースで走る。徐々に陽も強くなり、選手たちの体温も高まっているのではないか。
4位争いには1区で出遅れた日体大が浮上してきた。久々出場の伝統校、大東大が並走する。
徐々に延藤と油府の距離が縮まっていく。追いぬくのは難しそうだが、差はなくなりそうだ。結局、駒大はトップ東洋大との差を10秒差まで縮め、4区村山謙太へ。
3位は青学大。4位は日体大、5位大東大、6位山梨学大。明大は7位とシード権が危ない展開になってきた。8位には早大、徐々に順位を上げている。
第2区 二度の川越え 花のエース区間 13.2km

1区でリードしたいという思惑が外れた東洋大・服部勇馬が、昨年最終区のリベンジを果たすべく、駒大1年生、西山雄介との差を一気につめていく。
後方では早大・大迫に法大・西池和人が食らいつく展開で、13位争いを演じる。
3kmの通過が、西山8分44秒、服部は8分20秒。5.3kmの木曽川大橋上で、服部が一気に西山を追い抜いた。
3位は明大、青学大、大東大がグループを形成する。
日体大は8位、早大は12位。大迫とトップの差は2分15秒。
中間点手前の揖斐川大橋上、東洋大と駒大が並走。服部は7kmを20分9秒。しかし西山も譲らない。
7km過ぎ、大東大・市田宏が単独3位に浮上。上位2人を追いかける。その差が約30秒。ハイペースだった東洋大・服部のペースも1km3分程度に落ちてきた。
9.8km、服部がスパートをかけ、西山を離し始める。後方では法大・西池が、なんと学生最速、早大・大迫を追い抜いた。
ラストスパート、東洋大が駒大をぐんぐん引き離していく。西山のペースが一気に落ちている。
第2中継点、トップ東洋大と2位駒大の差は、34秒となった。3位は大東大、4位青学大。5位には山梨学大が、6位には日体大が上昇。ラストスパートで意地を見せたエース大迫の早大が9位。最速ランナーに挑んだ西池の法大が10と続いた。
第1区 伊勢路への幕開け 14.6km

8時5分、熱田神宮西門前から全26チームがスタート。
まず第一工大のジョン・カリウキを先頭に集団を作る。1kmを2分42秒、非常に速い入りだ。
早くも縦長の展開になり、東洋大・設楽悠太、駒大・中村匠吾らがカリウキをマークするようについていく。
優勝候補、箱根王者の日体大・勝亦祐太が遅れだす。
先頭は3kmを8分25秒。区間新記録のペースだ。
5kmを14分4秒で通過。第一工大と明大・文元慧がついていたが、東洋大と駒大の2強が他を突き放す展開に。
気温は14.9度、湿度82%。やや湿度が高い中、予想を上回るハイペースな流れが続く。
9km、完全に東洋大と駒大の一騎打ちに。3位が第一工大、4位には明大を抜いた大東大が順位を上げた。
先頭の10km通過は28分30秒前後。駆け引きが始まり、区間新ペースではなくなった。
設楽がたびたび仕掛けるが、中村は食らいついて行く。
12km過ぎ、中村がスパートをかけ、設楽を一気に突き放す。後方では、文元がカリウキを抜き3位に浮上するが、再びカリウキが逆転。差を開いて行く。
昨年のブレーキを払拭したい早大・柳利幸は13位と振るわない。
第一中継点、トップで襷をつないだのは駒大。2位の東洋大に32秒の差をつけた。
3位第一工大、4位明大、5位大東大、6位青学大、7位順大。
出遅れた早大はトップと2分41秒差・15位で大エース・大迫傑につないだ。