この地区は全国各地で行われる予選会でも数少ないロードレース。 舞台は山々に囲まれ、のどかな田園が広がる長野県大町市マラソン公認コースです。 気象条件は 曇り・16℃(午前11時30分のスタート時)と半袖では肌寒く感じました。
競技方法は
・10マイル(約16キロ)のロードレース
・各校上位8名の合計タイムで順位を決定
・本戦出場枠は「1」
有力校は4年連続出場を狙う信州大学と
近年その信州大学にあと一歩届かず出場を逃し続けてきた新潟大学。
午前11時30分、たった1つの出場枠をかけた号砲が鳴らされました。
一斉にスタートした選手達は陸上競技場トラックからマラソンコースへ。 まず抜け出したのは信州大学エース・岩渕(医学部5年)。 昨年から多くの主力が抜けた穴を埋めるべく一人快走を見せます。 中盤の折り返し、2位におよそ40秒差をつけ岩渕がトップ通過。 しかし後半、新潟大学・稲毛(4年)が岩渕を猛追。 「今年は全体的に力のある選手が多いので、焦ることなく冷静なレース運びができた」 という稲毛、ラスト1キロ付近でついに岩渕を追い抜くと、 そのままトップでゴールしました。 信州大学は頼みの岩渕が2位に終わり、苦しい展開。 3位以降、ゴールしてくるのは新潟大の選手が目立ちます。 ゴールした新潟大の選手達からは「今年はいけるぞ」という声が。 結局新潟大学は20位までに10選手が入る圧倒的な力を見せ、 選手達は結果発表を待たずに勝利を確信。 歓喜の輪の中には涙を流す選手もいました。 全日本出場は22年ぶりの快挙です。
<最終結果>
1位 新潟大学(22年ぶり7回目) 合計:7時間07分46秒
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2位 信州大学 合計:7時間17分32秒
以下 5校
個人1位で出場権獲得に大きく貢献した稲毛は 「この大会には1年生の時から参加していて、 2年前は19秒という僅差で負けたりしましたし、先輩達の悔し涙もたくさん見てきました。それだけに借りを返せてうれしい。」と語り、 全日本に向け 「1人1人のレベルアップが必要。次の選手を信じてあきらめず走りたい。」 と意気込んでいました。
<ご当地名物>
今回の取材地、長野の名物と言えば「信州そば」。
そこで本格信州そばの店、高山亭へ。
店員さんにこの地区でしか食べられないそばを尋ね注文したのは、
「おしぼりそば」という聞きなれないメニュー。
おしぼりそば 900円
名前の由来はこの白濁した汁。
そばは「そばつゆ」や「とろろ」などでいただくのが主流ですが、 おしぼりそばは辛み大根のしぼり汁に、好みで信州味噌をといていただきます。 辛み大根を使っているだけあり、食べ初めはかなり辛く感じましたが、 慣れてくるとそばや大根と味噌の甘みが感じられます。 そば通に大人気だそうです。