第43回全日本大学駅伝

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瀬古利彦が斬る!
第43回全日本大学駅伝を斬る

最後に、東洋大・柏原竜二が使命感を持って、主将らしい走りで最後を締めてくれた。優勝は出来なかったが、見応えのあるハラハラドキドキなレースとなった。

早大は1区で出遅れたり、東洋大も1区&2区の設楽兄弟が監督の思う走りではなかったのだろう。そんな中で駒大が、相手のミスを付き、思い描いた通りのレースが出来たということ、力通りのものを出せたのだと思う。素晴らしいレースだった。
早大は、出遅れて、その後オーバーペースとなる、駅伝の一番悪い形だった。 東洋大は、設楽兄弟で駒大をあわてさせようと思ったはずだが、逆になってしまった。

上武大は、よくシード権を獲得した。大健闘であり、優勝したチームの次にほめてあげたい。無名のチームが全日本でシードをとれるまでになった。選手の頑張りとともに監督の指導力に敬意を表したい。

東海大・村澤明伸は、本来の力なら6位上武大を抜けたと思う。調子は良くないと聞いていたので、むしろよくあそこまで順位を上げたと言えるだろう。箱根にはつながるのでは。 明大・鎧坂哲哉が戦前の予想より、調子が悪かった。彼らしくない走りだった。
日大は本来なら予選を落ちるチームではないが、箱根の予選で落ちて、今年最後の駅伝をうまくまとめ、意地を見せた。

福岡大1区の中西はレースを引っ張り、最終的に5位。地方大学の意地を見せた。ほのぼのとしてうれしかった。安心した。

やっぱり、3強の力はやや抜けているというイメージはある。箱根も基本的には、この流れでは? 坂があるのでわからないが・・・。