放送内容
2018.12.15 #235
今村洋平(いまむら ようへい)
[ アーティスト ]
北アルプスにある剱岳(つるぎだけ)をモチーフにした作品。
白い雪山を、白い樹脂を何層も重ねる版画の技法を使って再現している。
作ったのは、アーティスト 今村洋平。
「版画なのに彫刻的な面白さがあります。1回刷るとできる厚みは0.01ミリぐらいですね。淡々とコツコツと、作品完成まで1年半くらいかかります。」
カラフルな作品は、北アルプスの穂高岳(ほたかだけ)がモチーフ。
「この一色分で40回刷っていて、実際では10メートルくらいの高さになりますね。」
根気のいる手法で山を作り続ける今村。
その作品に込められた、デザイン・コードとは…
【山登り】
「山登りが好きなんですよ。作品制作は山登りに似ている気がします。その一刷り一刷りが山でいう『足を一歩出す』みたいな。ちょっとずつでも盛り上がってくる楽しさを感じられるから作ることができます。」
登山も作品作りも、偶然起きるハプニングが醍醐味だという。
「時々、樹脂が下に落ちなくてわずかな穴があくのですが、そのままインクをのせていくと知らず知らずのうちに穴がどんどん広がっていったりします。そういったハプニングが起きるのも楽しいですね。」
自らの登山経験も作品づくりの参考にしているそうで…
「劔岳のここに7月に登って、ここで遭難しました。」