放送内容
2018.12.08 #234
川島梨紗子(かわしま りさこ)
[ デザイナー ]
電球のついていない照明器具。そこにシャボン玉をつけると…明かりが灯る。
作ったのは、川島梨紗子。現在、慶応大学へ通うデザイナー。
「自分で息を吹き込んだシャボン玉の膜によって明かりが灯るので、命を吹き込んでいるような感覚が魅力かなと思います。」
シャボン玉を特殊なソケットにつけ、電極のプラス極とマイナス極の間をシャボン膜が橋渡しするようにして、電気が通る仕組み。
「グリセリンなどの分量を少しずつ変えて長持ちするように実験しましたが、シャボン玉は長くても10分くらいで割れてしまいますね。」
シャボン玉が割れるまでの、わずか数分足らずの儚い明かり。
そこに込められたデザイン・コードとは…
【割れるまでの時間】
「短い時間しかランプに明かりが灯らないからこそ、その時間を大切にしようと思っています。」
明かりが灯るわずかな時間を有効に使ってほしいという川島。例えば、寝室では…
「明かりが消えるまでの間だけ、読書をしたり日記を書いたり、今までとは違う時間の使い方ができるのではないかなと思います。」
見る人に特別な時間をもたらす川島の明かり。
ある展示会では…
「年配のご夫婦が肩を寄せ合って見てくださっていて。シャボン玉が割れた後は肩から手を放してしまいましたが、すごくうれしかったです。」