放送内容
2018.12.01 #233
満田晴穂(みつた はるお)
[ 自在置物作家 ]
木の上で睨み合う、ミヤマクワガタとカブトムシ。実は…金属でできた本物そっくりに動く、「自在置物」。生み出したのは、満田晴穂。
「本物にどれくらい寄せられるか。本物と同じ位置に同じ角度で同じように体のパーツがついていると同じ動きが再現できます。」
昆虫の構造を徹底的に調べ、極限までリアルに仕上げる満田。金属で作る理由がある。
「金属は他の素材に比べると頑丈なので、0.4mmくらいの細かいところまで作ることができます。」
見た目も動きも本物そっくりな満田の昆虫作品。
そこに込められた、デザイン・コードとは…
【あぁ!そういうことか!】
「例えば、昆虫のトゲの一本だとか触覚の長さだとか、その形になった理由っていうのがある程度推測できるんですよね。『あぁ!そういうことか!』みたいになった瞬間に、“これ凄い!”と思うんです(笑)」
パーツを作りながら、昆虫が今の形になった理由を想像するという満田。
カマキリの、鎌のような前足の溝の部分には…
「鎌の先が、鎌を曲げたところにある溝にちょうどフィットすることがわかりました。構造上、その溝がないと鎌がきちんと収納できないんですよね。」
展示会では、虫嫌いのお客さんにも出会うというが…
「『苦手で見られない』って言われるところまで作り込まないと、リアリティとしては負けだと思っています。」