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毎週土曜 夜

放送内容

2018.10.06 #226

坪倉輝明(つぼくら てるあき)
[ メディアアーティスト ]

懐中電灯で、壁に明かりを当てると現れたのは彫刻『考える人』の影。しかし、影の前には肝心の彫刻が存在しない…。
手がけたのは、坪倉輝明。テクノロジーとアートを融合させた、メディアアート界の注目株。

「お客さんに懐中電灯を持ってもらって、実際に手を動かして体験してもらうことで、『実物がないのに影が壁に映っている!なんで!?』って不思議がってくれると一番嬉しいですね。」

実は、懐中電灯の形をしているのは、赤外線受信機。この受信機の動きを赤外線レーザーが感知し、動きに合わせて上に設置されたプロジェクターから影が映し出されるという。

「体験の仕方がわからないような複雑な作品は、僕はすごく嫌いなんですよね。
見れば『懐中電灯だな』というのがすぐにわかって、そのスイッチを押すと『見えない彫刻が出てきた』という風に、単純に楽しんでもらいたい。」

高度なデジタル技術を使い、誰もが楽しめる作品を作る坪倉。
その作品に込められたデザイン・コードとは…

【魔法】

「現実でも魔法が使えたり、できないことができるようになるという体験を作っています。」

車のおもちゃのような作品は、車を走らせた後に道ができ、車を持ち上げると、飛行機が現れる

「車遊びですよね。子供の頃の空想みたいなものを今の技術を使えば実現できるかもしれない。子供にそういう世界を見せてあげたいという思いがありますね。」

お客さんの笑顔を見ることが何よりもの喜びだという坪倉。しかし…

「お客さんが入っているところを全然見られていないんです。外にいるのがレアですからね。ほとんど家から出ないですからね僕は。」