放送内容
2018.05.05 #206
釜匠(かま たくみ)
[ 画家 ]
標本のように立体的に描かれたクワガタムシの絵。その胴体には、なぜか“紐(ひも)”が描かれている。描いたのは、画家 釜匠。
「よく見ると、体が“甲冑(かっちゅう)”になっていて、足は“刀”、触覚は“軍配”になっています。 カブトムシの“兜(かぶと)”から連想して、クワガタムシの体を“甲冑”にしてみました。 クスッと笑えるような作品が好きですね。」
マスカットの上にカエルが1匹乗った絵は、よく見ると、実の部分にも3匹のカエルが隠れている。
「皮の表面の黒い点々が、カエルの模様に見えたので、ハッと思って、描きました。」
だまし絵のような仕掛けが施された釜の作品。そこに込められたデザイン・コードとは…
【よく見ると「えっ!?」】
「作品の中に『えっ!?』って驚く部分や、発見があることで、見た人が作品に引き込まれていって、長い時間楽しんでもらえるといいなと思って作っています。」
チョウが描かれた作品は、よく見ると羽の部分が“地図”になっている。その名も『チズハチョウ』。
「羽の根元には、鉄道や競技場があります。この部分は都市部ですね。少し離れると、住宅街があって、羽の端の方は田舎になっています。」
白黒の色合いが似た者同士の“豆大福”と“パンダ”を並べた作品『パンだいふく』にも、ある仕掛けが…
「パンダの口元をよく見ると、竹でできた楊枝(ようじ)をパンダが笹(ささ)がわりに食べています。豆大福をスーパーで見かけた時に、一瞬パンダに見えたので描いてみました。」
生き物と食べ物を組み合わせて描くことが多い釜。それゆえ…
「動物を見た時に、『あ、すごく美味しそうだな』って思ってしまうことがあります。(笑)」